はい!現場の大恵です

実況で気づかされるレース展開

昨日の中京記念。

全馬のゲートインが完了したタイミングで仕事の手を止め
ソファに腰かけてレースを見ました。

「やっぱりカデナは後方で脚を溜めそうだな」

いま大注目のルーキー・今村聖奈騎手が乗るベテラン馬に注視していたところ
耳にはハナ争いに着目した実況が聞こえてきました。
それはちょうど、好スタートを決めたベレヌスが外枠から先手を取ろうとしていた場面。

いやいや、ベステンダンク、内から突っ張ります。
(中略)
ベレヌスが前に出て、行き切りました。

活字にすると、こんな感じなのですが
ラジオNIKKEI山本直アナウンサーの声のトーンから
この場面がレースにおいて大きなポイントだということはスグに伝わってきました。

そして、結果は行き切ったベレヌスの逃げ切り勝ち。
逃げて結果を残してきた馬が自身の形に持ち込んで重賞初制覇を果たしたのでした。

実況アナウンサーのプロの仕事って、本当にすごいなぁと感じる場面が最近はよくあって
同じ日曜日の小倉9R。
特に応援している馬がいたわけではなかったので、テレビ越しに「何が勝つかな」と冷静に見ていたところ
セリシアが4コーナーで一瞬、前が壁になって少しだけ追い出しを待たされました。

その描写を入線直後、実況アナウンサーはきちんと伝えたのでした。

私は冷静に見ていたからこそ気づけただけで
たとえばこれが生配信中だと、馬券を買っている馬に着目したり
他のことに気を取られてきっと気づけないような、そんなわずかなシーン。

それを、先頭の馬名を実況しながら把握しているのですから
セリシアの勝利とともに「すごい・・・」と思わず口にしていました。

CBC賞直後の最終レースでの
「進路を探すキングズソード。
(中略)
最内が空いた。迷わず選んだ!
キングズソード、今村聖奈、先頭に変わった」
も、実況によってレース展開に気づかされたレース。

平場のレースでも、そんなスゴい実況に出会うと興奮してしまいます。