はい!現場の大恵です


平成の競馬納め

JRA3日間開催明けの今日は園田競馬場で
平成の競馬納め。

お昼間には場内で
岩田康誠騎手・望来騎手の親子トークショーがありました。

「これからレースにも慣れてくればレース内容も良くなって
そうすれば勝ち星も増えてくると思う」
と父・岩田康誠騎手。

息子さんに対しては
自分自身のレースとは違った緊張などもあるのかもしれないですね。

一方、望来騎手は
昨日、単勝万馬券を輩出したシゲルネコメイシでの勝利について
「予想以上にスタートが出てくれてよかったです」
と振り返っていました。

 
さて、平成最後の今日に記念すべき初勝利を挙げたのは地方競馬の大山寿文調教師(兵庫)。
1989年に騎手デビューし
引退後、調教師補佐を経て4月23日に調教師として初出走を迎えていました。

今日の園田9レースをメモリーブレッドで勝って厩舎初勝利を挙げると
引き揚げてきた騎手たちから
「いま勝ったの大山さんの厩舎!?おめでとう!」
と祝福を受けていました。

 

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新しい時代を前に、新しいスタートを切ることができましたね。

さぁ、明日からは新時代。
私は栗東トレセン取材と午後は名古屋競馬場でかきつばた記念取材からスタートです。


会見から感じたルメール騎手

15時時点で前年比104.8%の6万9000人余りの入場人員を記録した今日の天皇賞・春。

 
普段からいろんなものに「平成最後の」というフレーズがつくようになって
そろそろ聞き飽きた感も無きにしも非ずですが
今日も「平成最後の天皇賞」。

飽き飽きしていた「平成最後の」というフレーズさえも
レース名がもたらす伝統と格式にはピッタリで
さらに重みが増すように感じたのは私だけじゃないのではないでしょうか。

 

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第159回天皇賞は4コーナーを回って関東馬2頭の叩き合いとなりました。

 

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(その後ろで3~4着も叩き合いでしたね)

 
制したのはフィエールマンとクリストフ・ルメール騎手。
菊花賞に続き、淀での戴冠となりました。

 

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「長距離なので、少し後ろのポジションで運びたかったです。
前半は馬をリラックスさせて、徐々にポジションを上げていこうと考えていました。
大外から戸崎騎手(2着グローリーヴェイズ)が来た時
フィエールマンの手応えがとても良かったです。
フィエールマンはこれから先、どこまでいけるかはまだ分かりませんが
レース毎に内容が良くなっています。
スタミナもあって、能力も高い馬ですね」

とルメール騎手のお話でした。

 
ちょっと話は変わって以前。
重賞レース後にテレビ中継用の優勝騎手インタビューがありました。
その時、勝利したのがルメール騎手だったのですが
生放送との関係か何かでルメール騎手がカメラの前に来てもスグに始められないことがありました。

ジョッキーが来てくださっているのに待たせてしまって申し訳ない・・・というような空気感が中継スタッフさんやアナウンサーさんから伝わってきそうな雰囲気で
ちょっと焦っているような様子も。

そんな時、ルメール騎手が
「放送席、放送席~!」
と、中継アナウンサーお馴染みのあのフレーズを口にして
場を和ませてくれたことがありました。

そして、今日。
GIの優勝騎手共同会見は最終レース後に行われることが多いのですが
ルメール騎手が最終レースも勝ったことで、いつもより少し遅い時間に。
すると、ルメール騎手がマイクを持ってひと言目が「お疲れさまです」。

なんかもう、ルメール騎手が言うとこんな日常挨拶さえチャーミングになって
自然と場が和むんですよね。

共同会見の最後には通常
「他に質問のある方はいらっしゃいませんか?」
と代表アナウンサーが聞くのですが
ルメール騎手が新潟にすぐに移動しなければいけないため、カット。
すると、ルメール騎手自らが
「質問はありませんか?いいですか?」
と聞く場面さえありました。

上手いだけじゃない、チャーミングで相手を思いやるルメール騎手の人柄って本当に魅力的だなぁと改めて感じた平成最後の天皇賞・春でした。


春を感じる話題

今週、水曜は調教中に時おり雨が降り
木曜は明け方に雨が降ったのかな?というアスファルトの濡れ具合でした。

そんな中でも今週末の天皇賞・春に出走予定の特殊ゼッケンを着けた馬たちや
来週のNHKマイルC特殊ゼッケン馬
GI勝ち馬にのみ与えられる★付きゼッケンなどなど
眺めているだけでワクワクするような光景が広がっていました。

少し先ですが、宝塚記念に出走予定のマカヒキは
今朝、CWコースでゆったり、それでいていいフォームで走っていました。

 

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そこに混じって2歳馬たちもコースで走り始めています。
そして、調教師スタンドを歩いていると
さらに若い当歳馬の話題に!

「こないだ、うちの厩舎にいたオープン馬に初仔が生まれたので
見に行ってきたんですよ~」
とある調教師。

まだお若いものの、すっかり目尻を下げて嬉しそうに喋る表情は
孫ができたおじいちゃんのようでした(笑)
(何度も言いますが、まだお若いですよ!笑)

「初仔のわりに、大きいんですよね」

と、これまた嬉しそうな様子。

こんな話題からも春を感じますね。


新しい番組表

更新がお久しぶりになってしまい、すみません。

あっという間に春の阪神開催が終わって
今週から京都競馬が開幕しました。

この開催が終われば、夏競馬の開幕。
トレセンでは180番台のゼッケン番号をつけた2歳馬が歩いているほど
ホント、続々と入厩し、ゲート試験を受けて、合格した馬は早速放牧に出ています。
(さらにその放牧先から帰厩してきて、デビューに向けて調教がスタートしていく馬も)

一方で、まだ初勝利を手にできていない3歳馬たちは
否が応でもそろそろ将来のことを考えたり、焦りが出てきてしまいそうな季節。
競走馬の新陳代謝は、時に切ないほど早いなと感じます。

さて昨日、夏競馬の番組表を眺めていたのですが
今年から降級制度がなくなり、クラスの呼称が「●勝クラス」に。

クラス名称が変更になることはもちろん知っていても
いざ番組表で見ると、ものすごく新鮮というか違和感というか。

「えぇっと、1000万下クラスは、、、未勝利と500万下クラスを勝っているから、、、2勝クラス???」

といった具合に脳内フル回転。
新しいことへの対応がスローペースな私はしばらく脳内フル回転になりそうな予感です。

 

ところで今日(あ、日付変わってしまいました)行われたマイラーズCはダノンプレミアムが優勝。

約1年前は挫跖による影響で皐月賞を回避し
秋は一旦は帰厩したものの、ツメの状態が整わず再度放牧へ出ていました。

「速く走る馬ほどツメは傷みやすい」
とはある装蹄師さんの言葉。

屈腱炎が走る馬の宿命とも言われたように
現代において蹄は走る馬にとってより丁寧なケアが必要な部分なのかもしれません。

チーム・ダノンプレミアムのみなさんが根気強く、1つ1つにこだわった丁寧なケアをし続けた結果
9カ月半ぶりとなった前走・金鯱賞を勝利し、そしてマーラーズCを勝って連勝。

抜群の手応えで4コーナーを回ってきた時にはザワっと鳥肌が立ちました。

強い馬が強い走りを見せる
――とてもシンプルに思えることですが、そこに至るまでの道のりは、ダノンプレミアムに限らず決して平坦なものではないでしょう。

そんなことを改めて実感させてくれたレースでした。

 

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