はい!現場の大恵です


天皇賞・春

初めてのコース設定で行われる天皇賞・春が近づいてきました。

阪神の芝3200m(外→内)では
これまで2月末の松籟Sたった1回しか行われておらず
もちろんGIの開催ははじめて。

いろいろな媒体でこのコース設定についてジョッキーのみなさんに取材させていただいたり、執筆させていただく中で感じているのは

「2周目が内回りになることで、先行有利」

そこにはさらに伏線もあって
京都のように3コーナーに下り坂がないので
そこで惰性をつけてじわーっと加速するタイプ
(よく「長くいい脚を使う」と表現されがちなタイプ)
にはひと工夫必要になる舞台設定なのかなと考えるようになりました。

一方で、従来天皇賞・春が行われていた京都外回りコースでは
「3コーナーの下り坂が苦手なタイプ」が見受けられたのもたしか。
そういった馬たちにとっては直線の坂を除き、ほぼフラットな阪神コースはいいかもしれませんね。

京都競馬場が改修工事中はこういった「異例のコースでのGI」について、あれこれ考えをめぐらせながら楽しみたいと思います。

ところで、当日の午後は雨予報。
「ゴールデンウィーク中で快晴のイメージが強いけど
直近で雨の天皇賞・春っていつだろう?」
と調べてみると、2005年スズカマンボが勝った時が小雨の記録になっていました。
16年ぶりの雨の天皇賞・春ともなるかもしれませね。


川の流れる牧場

先週のニュージーランドトロフィー。
逃げ切って重賞初タイトルを手にしたのはバスラットレオンでした。

生産は北海道浦河町の三嶋牧場。
現在発売中の優駿4月号の巻頭カラーグラフ「馬のいる風景」に
写真家・内藤律子さん撮影の三嶋牧場の写真が掲載されています。

載っているのは旧オンワード牧場である三嶋牧場野深分場。
場内には小川が流れ、すぐ脇を川が流れるという土地。

「昔からね、近くに川のある牧場はいいって言われているんですよ」

そう教えてくださったのは今年2月に定年引退された西浦勝一調教師。

川が肥沃な土を運んできて、いい土からいい牧草が生え、栄養豊富な牧草を食べた馬は健やかに育つ
という因果関係があるのでしょう。

三嶋牧場の本場は野深から少し離れた同じ浦河町内にあり
バスラットレオンが生まれ育ったのがどちらかは分かりませんが
浦河が昔から馬産が栄えてきた一因は、国営の種馬場があったことだけでなく
こうしたいい土壌に恵まれていたこともあるのではないのかなと推察します。


ストイックな父の背中を追って

今週6日、JRA競馬学校の入学式が行われました。

今年デビューの新人騎手たちは父に騎手や元騎手をもつ
いわゆる「2世」が多かったわけですが
今年の新入生にも2世が。

その中の一人が吉村誠之助くん。
お父さんは園田・姫路競馬のリーディング・吉村智洋騎手です。

早くに結婚したため、まだ36歳。
2018年に全国リーディングに輝きましたが
それまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

デビューした頃は小牧太騎手、岩田康誠騎手をはじめ平松徳彦騎手などトップジョッキーの層が厚い時代。
のちにスタージョッキーへと登り詰める木村健騎手でさえ
トップ5に入るかどうかという状況でした。

師匠はとても厳しく、ひたむきに真面目に仕事に取り組んだ吉村騎手。
師匠の引退後に所属厩舎として受け入れた飯田調教師も
「ずっと真面目に調教をしているのを見ていました。
出遅れ(寝坊)もまったくしないですよね」
と吉村騎手のストイックな仕事ぶりに敬意を表していました。

勝利騎手インタビューなどでは強気な発言もありますが
あえて自分にプレッシャーをかけているのではないかなと感じることもしばしば。
「根性」という言葉が園田で一番似合うジョッキーだと感じます。

そんな父の背中を追って、JRA競馬学校に入学した息子さんに向けて

「死ぬ気で頑張れ」

とエールを送ったそう。

吉村騎手の生き様を表したかのような言葉。
父譲りの根性で、まずは無事にデビューを目指してほしいですね。

 

 

IMG_7145 (2)


母父クロフネの道悪

大阪杯を勝ったレイパパレ、強かったですね!

3~4コーナーではグランアレグリアとコントレイルがぴったりと併せ馬で進出していって
4コーナーはレイパパレとサリオスを合わせた4頭の真っ向勝負状態。

画面越しのこの絵面には大興奮しました。

さらに興奮したのが、グリーンチャンネルの中継内でゲスト解説をされていた元調教師・中村均さんが

「小柄な牝馬ですけど、体重の重たい助手を乗せながら坂路を力強く駆け上がりますし
肌(母の父)にクロフネが入っていると、道悪をこなす馬が多いんです。
返し馬もいいですね!」

と話されていたまさにその通りの内容になったということ。

馬体が薄く、小柄なディープインパクト産駒だと
今日のような重馬場はパワー不足なんじゃないか・・・
なんてちっぽけな知識で考えてしまった自分を恥じたい。

「母の父クロフネは道悪得意説」を実際に調べてみると、たしかに!

未勝利戦とかだと、道悪が苦手でも力の差で勝てることもありそうなので
オープンレース(重賞含む)について過去5年を調べると

★勝利数
3位 9勝
(1位サンデーサイレンス、2位キングカメハメハ)

★勝率
良 6.5%
道悪 11.8%

※道悪=稍重、重、不良。芝に限る

と、勝利数も多いですし、良馬場と比較しても勝率がアップしていることが分かります。

今回も勉強になりました。