北新地競馬交友録

盃中有蛇

USAのトランプおじさんと、Chinaの習おじさんの鍔迫り合いが佳境に突入している。
ご存知『米中貿易戦争』は、来月2月末をタイムリミットとして経済協議を続行中。
もし、合意に至らなかった場合は多大な影響が我がJAPANにも降りかかる。
世界を我が手にの欲望を剥き出しにし、他国をないがしろ。
経済的に弱い国が相手ならばそれも通用するが、経済力と武力を兼ね備えたUSAには無謀な所業である。
ガチンコでやり合えば太刀打ち出来るはずがない。
調子に乗り過ぎていたChinaが、「すいません、やり過ぎました」でケリが付く何でもない問題だと思うのだが………….。

『盃中有蛇』
晉書、樂廣字彦輔、南陽淯陽人。
遷河南尹。
常有親客、久闊不復來。廣問其故。
答曰、前在坐蒙賜酒。
方飮忽見盃中有蛇、意甚惡之。
既飮而疾。

Chinaの故事で、出典は『晋書』楽広伝。
何でもないことに対し、神経を悩やまし苦しむ様で、考え過ぎはあまり意味がないそうな。

「マスターおはようございます。土曜日の中京9Rは笑いましたね。ルメールJ、デムーロJ、菜七子ちゃんまで押さえて、田中博Jのアイファーイチオーが1番人気で、しかも勝っちゃうんですから」はニホリカで3番目にオツムのいい学校を出て、堂々の一部上場会社勤務のK君。
「何が面白いんなら、朝のうちは1.6ー2.0付いていた複勝が蓋を開けたら1.2だぜ。2万張って儲けが僅か4千とは…….ハラハラして損しちまった。タナパクもあんな乗り方が出来るなら、普段からもっとシャン!と乗れって〜の」と、日曜日の朝からボヤキ節のマスター。

「今日はどうします?」
「どうします?じゃねえだろう。今年初のG1『フェブラリーステークス』の前哨戦『根岸ステークス』を買わねば、真の勝負師とは云えま〜が。御誂え向きに6枠に2頭強ぇのが揃った。差し脚1番圭太のサンライズノヴァ、若き天才マーフィーがエスコートするコパノキッキング。この2頭が2頭とも連を外す事はねえだろう。圭太もインフルエンザが治ってヤル気満々!サロン満らしいぜ」

「枠連ですね」
「もちのロンの九蓮宝燈。6枠から流す。内から屋根が屋根なんで買いたくねえが地力充分クインズサターン、絶好調松国厩舎ルメールのユラノトが同居した1枠に3万。古豪復活竜二モーニンの3枠に1万。ゾロ目大好き6ー6が大本線で4万と4千。今年はエージェントも代わって勝負を掛けている豊マテラスカイの8枠に2万。締めて10万と4千でいてこます」と結論付けた。

「藤岡佑介Jのケイアイノーテックは怖くないですか?初ダートですがこの距離なら一発あるかも知れません」
「怖ぇ!ボブサップがチェーンソーを振り回して暴れてるぐれぇ怖ぇ。馬もそうだがなんせ祐介には人気薄の馬を持って来られて、去年随分酷い目に遭わされた。普通なら下級条件ではまだしも、オープンでのダート替わりは要らねえけど…….」と不安を隠せない様子。

「な〜んだ、あれこれ心配する事なかったじゃねえか。悩むだけ無駄だった」
それこそ、『盃中有蛇』となれば良いのだが……さて。