北新地競馬交友録

掉尾を飾る

謹賀新年

皆様、旧年中は『北新地競馬交友録』とお付き合いくださり、心より御礼申し上げます。
あっと気が付けば4年目に突入。
今年も何卒、宜しくお願い申し上げます。

『掉尾を飾る』
捕らえられた魚が、最後の力を振り絞って尾を振る意から転じ、物事の最後に結果を出す意味に使われる。

「今年はマジカルろくな年じゃなかった。記録的な天変地異に襲われた我がJAPANじゃねえが、これでもか、これでもかと、当たり馬券から絶縁状を叩き付けられてヒヨヒヨの日々。心が折れないのはパンチドランカー状態なだけで、まともなら旅に出て長い草鞋を履いてらぁね。最後ぐれぇキッチリ決めねばなるま〜て」
「G1の『ホープフルS』をゲットして新年を迎えたいもんですね」の熊本天草出身○原さん。

「たわけ〜!どうせデムーロのサトゥールナーリアを買うつもりだろ。そりゃ〜新馬も萩Sも持ったままの楽勝で強かったが相手が弱ぇョ。2歳は最後ビシッと追ったら全然伸びなかったWHY?なんて〜のをえっと見て来た。しかも1.8とはふざけたオッズだぜ。こう云うのをハイリスク、ウルトラローリタンて云うんだ。正樹のニシノデイジー、ルメールのアドマイヤジャスタ、クリスチャンのヴァンドギャルドの単勝を買う方がよっぽど洒落てるが、デムーロ負けろ!デムーロ負けろ!と呪文を唱えながらレースを見るのもいかんだろう。昔から、人を呪わば穴二つと云うからョ」と一くさりで選んだのが阪神メイン『ベテルギウスS』

『1番人気が3.5で祐介のロードアルペジオ、2番人気が友君のピオネロで7.5。3番人気が1枠2番康成のジュンヴァルカン、4番人気が来なくてもいいのに、この一鞍だけ関西に乗りに来た横典のトップディーボだってんだから、こったらレースAiを持ってしても予想なんて出来ゃしねえョ。こりゃ〜荒れる、きっと荒れるぜ」と講釈は長いが何を買うかがまるで判らない話しに、「マスターさん、すいません。そろそろ朝ご飯を食べたいんですが。」

「食い意地の張ったジイさんだな〜。一食ぐれえ食べなくても死にゃ〜しねョ。なんせ年金暮らしのお達者クラブ。まるで働いてね〜んだもん。発表!枠連!」
「え!またですか!」
「はい、はい、またですョ。今年はG1でも何度も穴を開けた祐介ロードアルペジオと朝晩冷えますね〜、いやいや子供は元気ですョ、小崎の小倅のカゼノコが同居した5枠。ニホリカ人NO1ジョッキー将雅のマイネルバサラと若武者弘平のコパノチャーリーの7枠。友君のピオネロとコスモと云えば出番です佑次のコスモカナディアンの8枠で組み立てる。5ー8が本線で2万、5ー7、7ー8が各1万。ゾロ目のまっちゃん5ー5、7ー7、8ー8を各5千。枠もGOOD!ご機嫌よく走った時のヨシオ君警戒で単勝に5千でどうだ。7ー7なんて来た日にゃ〜ズンない配当になっぞ」

「1枠は無視ですか?」
「康成がインつき名人なんて云われたのはもう昔の話しだ。横典なんぞは贔屓にして貰ってる調教師に暮れの挨拶に来ただけだろう」
「それ、ホントですか?」
「いや、じゃ〜ねえかな〜と」
「相変わらずいい加減ですね」
「あたしまえョ。真面目な人間がこの暮れも押し迫った御用納めの日に馬券なんて買うか!」で今年最後の勝負に出た。

「第4コーナーから直線!内!プレスティージオ!外目からコスモカナディアン!大外から接近ロードアルペジオ!残り200!」
「うっしゃ!優作遠慮せい!いけ!いけ!祐介!」とテレビに向かって一声。
「マイネルバサラ伸びる!前は広がった!外から外からロードアルペジオ!マイネルバサラ!ロードアルペジオ!マイネルバサラ!ロードアルペジオ!ロードアルペジオ先頭でゴールイン!」
1着 ロードアルペジオ 藤岡祐介J
2着 マイネルバサラ 川田将雅J
3着 プレスティージオ 国分優作J
枠連5ー7が1450円も付いた。

「マスターさんお見事です。よく付きましたね」
「まあな、マイネルバサラがー16で、一丁やるんじゃねえかと思ってたんだ。ヨカヨカそれでヨカの西郷ドンだぜ。大した儲けにゃならねえが、年末年始の沖縄ダイビングのかかりのチイとは足しにならあね」
「その前に忘年会をやりましょうよ」
「え!何で?ほとんど毎週顔合わしてるじゃん。わざわざ暮れの押し迫った時に飲まなくてもいいだろうが」
「物事はケジメですから」
「ふ〜んそんなもんかね〜。じゃあ30日の夕方に軽くやるか」
「アイアイサー!」

酷い一年であったのは間違いないが、最後の最後に『ベテルギウスS』を絵にして掉尾を飾ったマスター。
今年は、もう少し当てろョ!(╹◡╹)♡