北新地競馬交友録

期待

一向に収まる気配のない酷暑に見舞われている神戸。
JR西日本の『K南山手駅』の改札で、「またかいな〜」と運行状況を表示しているモニターを見て溜息をつく人々。
夕方になっても一向に涼しくなる気配がない事とも相まって疲労の色が濃い。

『車両が異常音を発し、点検を行っておりますので、運行に遅れが発生しております』
とにかくまともに走らないのである。
ここ1週間は異常音の大安売りだ。
駅員も慣れたもんで、「どれぐらい遅れるの?」に「ただ今確認中です」と、薄ら笑いを浮かべているのだからどうしようもない。

昨年の黒字はグループ全体で前年対比11%増の1752億。
大儲けしているのに、異常音が発生するような車両をブイブイ走らせているなんて。
それだけではなく、踏み切りの遮断棒もしょっ中折れるJR西日本。
故人生幸郎師匠がご存命なら「なめとんか!責任者出て来い!」であろう。
この会社には何も期待すまい。

JR西日本が、台風12号の影響で、早々と「神戸線の快速の最終は10時30分、普通は10時32分とさせていただきます」の運休告知を大阪駅で張りだし、ドヤ顔の土曜日。
そんな中、北新地のマスターの店に脚を運んでくれたのは、阪神馬主協会会員のドクターM先生と、我がJAPANで2番目にオツムのいい大学出身、若手弁護士のT先生。

「台風が近づいているのに、有難うございます。特別なおもてなしは出来ませんが、私からお二人に心ばかりのプレゼントを」とマスター。
「何ですか?」
「明日の札幌1R康成のキタイはド鉄板です。100回走ったら100回勝ちます」
「前売りで単勝2倍ですね」
「2倍も付くなら、喜んで!の頑固炉端です」

「マスター、全財産行ってもいいか?」とM先生。
「大丈夫です。いくら康成と云えどもこのメンバーでアタマを外すようなら、騎手免許を返上しなくちゃなりません。遠慮なく突撃してください」
ドン!と胸を叩く北新地午後9時半過ぎ。
無責任極まりない発言だったのだが…..。

「第4コーナーから直線!逃げるドゥシャンパーニュ!並んで行くキタイ!この2頭のマッチレース!200を切りました!」
「よっしゃ!康成いてこませ!」
日曜日の朝、グリーンチャンネルに向かって怒声を張り上げるマスター。
「外に併したキタイが僅かに出たか!ドゥシャンパーニュ2番手!先頭!キタイでゴールイン」

単勝170円は威張れたもんじゃないが、きっちり勝ち切った。
「予想通りやったね」
「乗っからせて貰いました」
M先生とT先生からメールが。
マスター、人に全財産賭けていいと云いながら、本人はこしゃな張りだったらしいが、それは天井裏にでも置いといて当たりは当たりだ(笑)

何の期待も出来ないのがJR西日本なら、いたいけな馬券愛好家の期待に応えてくれたのがキタイ。
えらい違いなのである!(=^ェ^=)

お付き合い有難うございました。
明日は、今年初めてマスターが太く儲けたお話し。
楽しくないでしょうが、お付き合いのほど、宜しくお願い申し上げます。