北新地競馬交友録

あっ!

半年の刈り上げ君の暴走に、明日にでも軍事衝突があるかもと囁かれていたのは、ついのこの間の事。
それが『平昌オリンピック』を境に一変。
韓国だけでなく、北朝鮮と米国、中国、ロシア、まるで春先の雪崩のように首脳会談やトップ級の会談が目白押しだ。
まさにジェットコースターのような外交状況である。
我がJAPANは乗り遅れ感が拭えないが、慌てる何とかは貰いが少ない。
各国の動静をしっかり見極めて動くべきであろう。

首脳会談と云えば、思い出すのが純一郎君の電撃訪朝会談。
平壌の百花園招待所で、日本の内閣総理大臣・小泉純一郎と北朝鮮の事実上の国家元首である国防委員長・金正日が激突。
初めて、北朝鮮側が、“特殊機関の一部が妄動主義・英雄主義に走って”日本人を拉致した事実を認め、謝罪した。
両者は『日朝平壌宣言』署名し、国交正常化交渉を10月に再開することで合意。
大向こうを唸らせる事が大好き、純一郎君の荒技に、世間が「あっ!」と云わされたのである。

「この『桜花賞』の1番人気はなんない?そう幸雄のシャイニンルビーだがね。バット!こったら馬は1円もいらねえよ。関東じゃ大威張りでも、関西のG1に来た幸雄は二足三文。カモもカモ、大ガモだがね。
俺の本命はズバリ、伸二のサクセスビューティーよ。490キロを超えるウルトラグラマー、『フィリーズレビュー』を7番人気でぶっこ抜いたのはマグレじゃねえ。実績から云や〜浩輝のオースミコスモも怖ぇ〜が、なんせ420キロある無し。ガチンコ勝負のG1、馬体をぶつけられたら吹っ飛んじまう。役者小林薫の愛馬ブルーリッジリバーなんて云うのも出てるが、オリンピック精神だろう。屋根も寒いしよ〜。サクセスビューティーの単勝が8倍付くなら喜んで!の頑固炉端。保険に複勝の元返しでパーペキだっちゅ〜の!」と、聞かれてもいないのに長講釈は、マスターの昔からの悪い癖である。

「直線の攻防!サクセスビューティーを交わしてヘルスウォール先頭!サクセスビューティー粘っている!アローキャリー来た!アローキャリー来た!お〜外からブルーリッジリバー!シャイニンルビー!カネトシデザイアも突っ込んで来る!先頭はアローキャリー!アローキャリー!ゴールイン!池添謙一です!アローキャリーが勝ちました!見てくださいこのガッツポーズ!勝ちタイム1.34.3!池添謙一!アローキャリーであります」
1着 アローキャリー 池添謙一J 13番人気
2着 ブルーリッジリバー 四位洋文J 7番人気
3着 シャイニンルビー 岡部幸雄J 1番人気
単勝4290円、馬連が34440円の特大万馬券となった。

ポンとハナを切った藤田Jのサクセスビューティーの見せ場は直線を向いたところまで、デムーロJのヘルスウォールに被されアラアラで、はいお疲れさん。
最後は「今日はこのへんで、では皆さん御機嫌よう」の16着とは漫画みたいなレースであった。
「アローキャリー?なんだありゃ?そんな馬出てたのかよ〜。こったら馬買い間違いじゃなきゃ〜買えるもんか。それにしても伸二の野郎も情けねえよ。あったら飛ばす事ぁ〜ねえんだ。デムーロを行かせて番手に付けりゃ〜勝ち負けだったのによ」とマスターの嘆く事半端ない。

純一郎君が北朝鮮に乗り込んで、世間を「あっ!」と云わせ、アローキャリーが勝って、馬券愛好家を「あっ!」と云わせた。
どちらも2002年の出来事であった。

いざ!『桜花賞』!燃えて来たな〜ᕦ(ò_óˇ)ᕤ