北新地競馬交友録

700回

『夜と朝の間に』 b y ピーター

夜と朝の間に ひとりの私
天使の歌をきいている
死人のように
夜と朝の間に ひとりの私
指を折ってはくりかえす
数はつきない
遠くこだまをひいている
鎖につながれた むく犬よ
お前も静かに眠れ
お前も静かに眠れ

夜と朝の間に ひとりの私
散るのを忘れた
一夜の花びらみたい
夜と朝の間に ひとりの私
星が流れても
祈りはしない
夜の寒さにたえかねて
夜明けを待ちわびる 小鳥たち
お前も静かに眠れ
お前も静かに眠れ

たかが歌謡曲、されど歌謡曲。
お馬鹿丸出しの唄もあるが、たまに仰け反るぐらい哲学的な唄もある。
差し詰め、ピーターの『夜と朝の間』は後者なのかも知れない。

先達曰く「人生は勝ったり、負けたり」成る程と頷くところだが、ちょっと待った!ねるとん紅鯨団。
勝ちでもない、負けでもない。
ピーター的に云うならば、朝でもない、夜でもない。
凡庸な人間はそのあたりで折り合いを付けるのが現実である。

競馬は短ければ1分足らず、長くても3分少々。
勝つか負けるか、そんな判りやすさに惹かれての善光寺参りかも。
上品な言葉ではないが、「鉄火の手離れ」
今日は『中山記念』で勝負!

「へ!10頭立てだってよ。賞金が6200万両もあんのに、勿体ねえったらありしない。脚が4本ありゃ俺が走りてえよ」は北新地のオツムがショートしているマスター。
「買い方が難しですね」と競馬友達のK君。
「まあな、やっぱ軸はペルシアンナイトだろうが目標は先だ。調教も末を生かした乗り方で、ちいとばかしお釣りを残してる。
もっとも、ペルシアンナイトが3着以下に落ちるような事がありゃ〜、国会で証人喚問まであるんだろうがよ」

「3連複ですかね?」
「それがお利口さんかも知んねえが、ペルシアンナイトが2着、3着なら跳ねる3連単でいてこまそう。相手は内から『フェブラリーS』をオ○マちゃんでゲットしてノリノリ、ウチパクのヴィブロス、松岡キッコのウインブライト、まだいてたか!善臣大先生のマルターズアポジー、やる気出せ!横典のアエロリットの相手4頭。マルチなら36点か。一目2千と5百で締めて9万でいてこます」と結論付けたマスター。

ピーター的に云うならば、朝と夜の間で漂うのが人生だろうが…….勝つか負けるか!それが競馬だ。

皆さまのお陰を持ちまして、『北新地競馬交友録』700回を迎える事が出来ました。
今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます。