北新地競馬交友録

塞翁が馬

東京都議会が、土壌汚染がある豊洲市場用地の取得経緯などを調べるため、法的に強い権限を持つ「百条委員会」を設置する事を決めた。
お呼ばれするのは、石原慎太郎君と浜渦武生元副知事である。
夏の都議選までは都民の注目を集め続け、一気呵成に過半数をゲットしようとする、百合子ちゃん流の喧嘩のやり方だ。
結局、薬局、郵便局で豊洲市場はどうするのかは二の次三の次のようで、この流れに東京都民が乗る事になりそうなのは想像に難くない。

青島幸男君
石原慎太郎君
猪瀬直樹君
舛添要一君
ニャンと!百合子ちゃんの前任者4人の内3人は作家で、要一君も学者様である。
純粋な行政能力や経験よりも、インテリゲンチャの肩書きが大好きな東京都民の横っ面を引っ叩いて、自家薬籠中のものとした百合子ちゃんは流石。
目の付け所がSHAR◯でしょ!てな塩梅だ。

青島幸男君『人間万事塞翁が丙午』
石原慎太郎君『太陽の季節』
猪瀬直樹君『ミカドの肖像』
各人各様、「いい仕事してますね〜!」だが、中でも故青島幸男君の多彩な才能は凄まじい。
作家、作詞家、俳優、映画監督、政治家、絵画も玄人はだしで展覧会でも入選を繰り返したマルチ人間。
中でも、『人間万事塞翁が丙午』は一発で『直木賞』をゲットした。

近塞上之人、有善術者。
馬無故亡而入胡。
人皆弔之。
其父曰、「此何遽不為福乎。」
居数月、其馬将胡駿馬而帰。
人皆賀之。
其父曰、「此何遽不能為禍乎。」
家富良馬。
其子好騎、堕而折其髀。
人皆弔之。
其父曰、「此何遽不為福乎。」
居一年、胡人大入塞。
丁壮者引弦而戦、近塞之人、死者十九。
此独以跛之故、父子相保。
故福之為禍、禍之為福、化不可極、深不可測也。

Chinaの故事『人間万事塞翁が馬』をモジったタイトル。
青島幸男君のマミーがモデルで、東京日本橋での戦中から戦後にかけての生活を、講談調でイキイキと描いている。
当然、『直木賞』受賞と同時に大ベストセラー。
これがなかなかどうして面白かった。
人間、良いこともあれば悪いこともある、だから、不幸にくよくよするな、幸せに浮かれるなという事を地で行く生き様に、やんやの喝采を送ったのを覚えているのである。

土曜日、阪神2R。
本線のテイエムグッドマンとオニダツとの馬連が2倍と聞いて「こりゃ〜ダミダ。レース変更だ」でマスターが選んだレースは、元々狙いのレースの内の一つだった小倉10R『くすのき賞』
「スグルちゃんから真一郎に乗り替わりシロニイは、口笛吹きながらでも3着を外すような事はねえ。ここでは力が一枚も二枚も上だ。バット!紐がな〜。力では祐介のタガノポルムだが、なんせ最後方から行く分、万が一前残りの展開になったり、詰まったらはい!それま〜でよ〜もある。かと云って前に付けれそうな隼のサトノクリエーションはまさかの大外、あとは発展途上で自信を持って買える馬はナッシングだしよ〜。え〜い!結論、シロニイとタガノポルムのワイドに3万眼をつぶってご機嫌伺いする」と結論付けた。

「第4コーナーをカーブして直線!外から一気にシロニイが先頭を伺う!内からはイイデファイナル!外からタガノポルム!」
スタートして中団を進むシロニイを、藤岡祐介Jがガッチリマークする積極的なレース運び。
当然、後ろからのレースになると覚悟を決めていたマスター狂喜乱舞だ。
「どりゃ!祐介!祐介!祐介!いてこませ!」
「残り200を通過!先頭はシロニイ!外から!外からタガノポルム!内はイイデファイナル!」
「そのまま〜!そのまま〜!甲山まで走ってもそのままじゃい!」と更に絶叫するマスター。
「イイデファイナルぐんぐん差を詰める!しかしシロニイ譲らない!抜けた!抜けた!シロニイ先頭でゴールイン!内イイデファイナル!3番手はタガノポルム!」

1着 シロニイ 秋山J
2着 イイデファイナル 中田J
3着 タガノポルム 藤岡祐介J
2着に5番人気の中谷Jが突っ込んだお陰でワイドが230円。
狙いのレースのオッズが辛過ぎて見送るも、代用レースが的中で、しかも4万円近く儲かったんだから万歳三唱だ。
マスター!人間も馬券も『塞翁が馬』だな(^O^)/

皆様、お付き合いありがとうございました。
日曜日の『中山記念』調子に乗ったマスターに悲劇が…….明日もお付き合いの程、宜しくお願い申し上げます。