北新地競馬交友録

水の中

野党各党の幹部らが4日の仕事始めにあたり、今年の決意を示した。
民進党のどじょう幹事長は党本部で「我々はもう背水の陣ではない。既に水中に沈んでいる。どうやって浮き上がるか、覚悟が問われる年だ」と発言。
ご本人は危機感をもじって云ったつもりだろうが、まるで洒落になっていない。
どうにも他人事のように聞こえて仕方がないのである。
人間は魚じゃない、水中で生きる事なんてできゃしないのだ(≧∇≦)

マスターが入れ込んでいるダイビング。
普通なら生存不可能な水中を、機材を背負って魚のように自由自在に泳ぐのだが、一つだけ守らねばならないルールがある。
浮上する際に水面から5メートル下で、3分間停止をしなくてはいけない。
理由は潜水中に体内に溜まった窒素を飽和させるためである。
これを怠って急浮上すると、窒素が関節等にたまり、深刻な減圧症を引き起こす可能性があるのだ。

「あ〜!うぉ〜!ダミダ〜」
冬将軍襲来で、めっきり寒くなった土曜日。
リビングで競馬中継を見ながら、声にならない声を上げたマスター。
浜中Jが『京都金杯』のブラックムーンに続いて、『羅生門S』のテーオーヘリオスも、馬券圏内をすっ飛ばしてしまったのだ。

ソファの上にはアイホンが寂しく投げ出されている。
神戸元町ウインズに出張っている、熊本天草出身◯原さん、競馬友達のK君からの連絡もない。
そりゃ〜当然で、機嫌の悪いのが見え見えのマスターにつなぎを入れる馬鹿はいない。

「おめー達が冷ぇのが良く判った。俺がシオシオのパーでしょげてるのを知ってて連絡もねんだからな」
「すいません。そう云う意味じゃないんですが………」
「いいよ、いいよ。どうせ俺は馬券下手で運もねえ漢よ。年明けから二連発で外してんだからよ。俺と付き合ったら当たるもんも当たらねえってか?」と自分から連絡して毒づいたマスター。

「そんな〜、◯原さんと新年会はどこにしようかと相談してたんですよ。連絡が遅くなってすいません。明日の『シンザン記念』はどうするんですか?ウインズに来られますよね」と競馬友達のK君。
「この体たらくじゃ、全然気が乗らねえが、おめー達がどうしてもと云うなら行ってやってもいいけどよ」
「是非!お待ち致しております。『シンザン記念』の見立ては?」

「考えるまでもねえじゃん。ペルシアンナイトとアルアインの一騎打ちだろ。雨が降りゃ〜アルアインの方が先着するかもな。どちらにしても、この2頭が3着を外すような事がありゃ〜閣僚が緊急招集される事態になら〜ね。ワイドが前売りで2.2ー2.6付いているから、5万ばかし張り付けるか」と結論付けた。

三連単で1着、2着にリバースを掛けて、3着に何頭かとも考えたらしいが、年明け2連敗を一気に取り戻そうとしたら、ダイビングじゃないが、身体に良くない事が起こるかもで安全策にしたそうな。
「こんな酷ぇ年明けは何年ぶりかよ」とまるで元気のないマスター。

デムーロJ、シュミノーJ!助けてやってください!