北新地競馬交友録

千載一遇のチャンスが(~_~;)

『私は泣いています』 by りりィ

私は泣いています ベッドの上で
私は泣いています ベッドの上で
あなたに逢えて 幸せだった
昼も夜も帰らない
あなたがいたから どんなことでも
なりふりかまわず

ソングライターで女優のりりィさんが11日朝、享年64歳でお亡くなりになられた。
心より冥福をお祈り致します。
そのりりィさんが、1974年に大ヒットを飛ばしたのが、『私は泣いています』
この年の事はかなり鮮明に覚えいるのだが、何と云っても「我が巨人軍は永遠に不滅です!」
後楽園球場のスポットライトに照らされて、不世出の天才長嶋茂雄さんが引退。
筋金入りのドラゴンズファンのマスターも、この方だけは別格で思わずハラハラ涙が溢れたんだとか。

もう1つ覚えているのが、前年に始まった第4次中東戦争での石油の暴騰。
USAとの同盟関係からイスラエル支援国家とみなされていた我がJAPAN。
「ユーのところには石油は売らん!」と意気込む中東各国に、クリーン武夫三木副総理が密命を帯びて中東諸国にスクランブル発進し、事態収拾に八面六臂の活躍をしたのである。

そんな世情を受けて、突如新聞紙上にどデカイ見出しが躍った。
「千載一遇のチャンス!総員奮励努力せよの訓示」
あのゼネラル石油がオイルショックに際して、「今、儲けなければいつ儲けるんだ!」と社内に檄を飛ばしたと云うのだから、事は穏やかではない。
国民がこんなに困っているのに、それをいい事にボロ儲けを企むゼネラル石油を許すまじ!だったのである。

土曜日東京7R1000万下。
マスターが懇意にして貰っている京都馬主協会会員タバート君が、クラブ名義ながらかなりの口数を持つハナズレジェンドが満を持して出走。
「こったら弱いメンツ、圭太が口笛吹きながらでも勝つ。ここは単なる通過点よ。年末の阪神『カウントダウンS』もぶっこ抜いて、来年はバリバリのオープンで大活躍してくれるはずだ」と、走る前から勝った気でいたマスターだったが………。

「1000メートルを通過!62秒半ばか?これはスローペースだ!」
このレース、ハナズレジェンドとまともに渡り合えるのは、ムーアJ騎乗のアップクォーク一頭で、しかもお約束の出遅れ。
スタート直後、「おっしゃ!貰った!」と一言発したマスターだったが、さすがに世界のムーア、そっから出して行って番手を確保ビシッと折り合った。
ハナズレジェンドはと見れば後方3番手、通過タイムが1.03でマスターが吠えた。

「おい!こりゃ〜寒いぜ。ゴラァ!圭太!行け!この野郎!何やってんだ!行けよ!行けったら!どスローだろが!」
「4コーナーを回って直線!先頭はアップクォーク!外からオンタケハートが差を詰める!更にその外メイショウキトラ!1番外からハナズレジェンドが追って来る!」
「圭太!こんにゃろ!差せ!差せ!差して来い!テメー何やってんだ!差せよ!馬鹿やろう」

普段は出張らない土曜日だが、気合いを入れると神戸元町ウインズに出陣したマスター、半狂乱状態に陥っている。
「坂を駆け上がって先頭アップクォーク!外からハナズレジェンド!差を詰めて200を通過!お〜外サウンドメモリー突っ込んで来る!アップクォーク!ゴールイン!2番手ハナズレジェンド!3番手サウンドメモリー!」

まさか、まさかでハナズレジェンドが負けた。
体内時計が故障していたのか、はなから無いのかは定かではないが、敗因は明らかに戸崎Jのボーンヘッド。
世界のムーアに楽にレースをさせた分だけの負けだ。

「こったら事が許されていいのか。◯原さん!今すぐ圭太の首根っこ捕まえて連れて来い。俺がジキリで説教してやる。も〜!マジカル頭に来たぜ。K君!圭太が来るまで2.3発殴らせろ!」怒髪天を突く様を見て後ずさりをする、まあまあ愉快な仲間たち。
周りのお父さん達は何ごとかと、遠巻きにしてるんだから悲劇はここに極まれりである。

1974年、国民の困窮を横目に、千載一遇と儲けを企んだゼネラル石油と同じぐらい罪は重い。
こんなチャンスを逃すなんて………….戸崎J!マジカル!詫び入れろ(`_´)ゞ

皆様、お付き合いありがとうございました。
明日も続きます。
宜しくお願い申し上げます。