北新地競馬交友録

みなはらから

大阪市中心部の繁華街「道頓堀」で、韓国人観光客が相次いで暴行を受けたと韓国メディアが報じ、総領事館が「大阪は危険」と注意を呼びかける事態が発生した。
この報道の直前には、寿司店でわさびを多く入れられたという騒ぎや、交通機関に差別的対応があったとされる報道もなされた。
日本人同士なら、「南は元々そう云うところ、近寄らなきゃいいんだよ」と冗談めかして云えるのだが………….。
事の真偽はともかく、このような報道がされる事は両国にとって好ましくない。

『よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ』
1941年9月6日、大東亜戦争開戦を決定した御前会議で、昭和天皇はかつて明治天皇が作られた御製を引用。
「世界は同胞なのだから戦争はするな」という意思を間接的に表明したものと解釈されてきた。
しかし最近の研究では、この御製は明治天皇が、1904年ロシアとの国交断絶を決めた御前会議の後に、「これは朕の志でないがやむをえない」ともらして詠んだ歌だと云う事が、側近の書簡で判明。

建前は統帥権を与えながら、憲法で定められた拒否権を発動するなら、「クーデターも辞さず」との圧力に対する、昭和天皇の最大の皮肉だったのではないかと云うのが定説となりつつある。
そのような歴史の綾はさて置き、『よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風のたちさわぐらむ』
改めて声に出して詠んでみると、味わい深い御製である。

日本に対するこれまでの言動を思い浮かべると、つい意地悪をしたり、嫌う気持ちも判らなくはないが仲良くする努力をせねばなるまい。
「あんたがそうならこっちもこ〜だ!」で、同じレベルで反応するのは、自らを貶めているのではないだろうか。
もっとも、全くまともな話しが通用しない将軍様が君臨するかの国は、論外なるなりであるが。

「安定性なら断然モズライジンだが馬券の買い方が難しい。まともならトップディーボと2人の世界。後はどんぐりさんの背比べで何にもねえが、屋根がな〜あのお方だからな〜」
5万円からスタートし残高70万円の『雄太貯金』から、土曜日のメイン『平城京S』に、虎の子の30万円を張り付けると決断したマスターだが、屋根の四位Jに対する不信感たるや半端ない。
『よつい!しっかり追わんかい!バッキャロー何やってんだ』と叫んだのは、つい先日『神戸新聞杯』のレッドエルディスト。
死ぬほど怖い目に遭わされて腰が引けているのだ。

「注目!これまでいい目に合わせてくれたモズライジンと抱き合いでいてこます!まずはモズライジンの複勝に20万!実力1番トップディーボとのワイドに4万!そのトップディーボに内から、復活の兆し康成叩き2走目ヨヨギマック、内枠大歓迎で先行出来る太のアドマイヤシャイ、叩き合いなら五寸将雅のタムロミラクル、『BSN賞』格上挑戦でピオネロと0.6正義のアルタイル。相手5頭!モズライジン3連単一頭軸マルチ60点!一目1千。併せて30!渾身の勝負を掛ける」と結論付けた。

「第4コーナーを回ってアドマイヤシャイ先頭!外からリーゼントロック!間にはポイントブランク!その3頭の外から8枠両頭!モズライジン!アルタイル!」
ポンと好発を決めたモズライジンが直線で前に襲い掛かる展開にマスター絶叫。
「どりゃ!雄太!差せ!差せ!いてこませ!」
「アドマイヤシャイが粘っている!間を割ってタムロミラクル突っ込んで来る!外からモズライジン!」
「デケタ!サンキューベラマッチョ!前はいい、よついはどこだ!よついは」

モズライジンが3着以内になるのはもう間違いない。
問題はワイドを4万円買っている5番人気のトップディーボなのだ。
アドマイヤシャイが残っても3連単は当たりだが儲けが少ないと必死のパッチで「よつい!よつい!この野郎!差せよ!差せ馬鹿野郎」と絶叫。
「タムロミラクル抜けた!2番手はモズライジン!3番手争い!アドマイヤシャイにヨヨギマック!更にはトップディーボ!タムロミラクル先頭でゴールイン」

逃げたアドマイヤシャイと、最後の最後で差して来たトップディーボのあまりにも際ど過ぎる3着争い。
「マスターさん!トップディーボ差してますか!」
半ベソをかきながら顔を覗き込む◯原さん。
「うむ、脚色ではトップディーボだと思うが…………微妙だ」
その時携帯に、京都馬主協会会員N君から「トップディーボ!セーフ」のLINEが飛び込んで来た(^O^)/

1着 タムロミラクル 川田J
2着 モズライジン 中谷J
3着 トップディーボ 四位J
複勝 モズライジン 120円×20万円
ワイド モズライジン・トップディーボ 380円×4万円
3連単 タムロミラクル・モズライジン・トップディーボ 5840円×1千円
締めて45万4百円の払い戻し。

『雄太貯金』の共同買いとは別に、それぞれ分相応に手張りもしていて万歳三唱だ。
「マスターさん!久しぶりにあれしてください」
「あれか!おう!任さんかい」
払い戻しの諭吉ドンを広げて手を前に突き出し、首をローリングさせるマスター。
すかさず「よ!神戸イチ!」の声を掛ける◯原さん。
至福の時間が流れる神戸元町午後4時前。
やるときゃやるもんだ☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆

「しかし、よついの野郎ハラハラさせやがって全くもって頭来るな。心臓発作で俺が倒れたら奴のせいよ。◯原さん!今すぐここに縄付けて引っ張って来い!意見してやる!」とdisるマスター。
「失礼ですよ。よついではなくて、しいジョッキーです。マスター文句ばかり云いますが、『神戸新聞杯』のレッドエルディストでも儲けさせて貰いましたし、今回も結局3着に突っ込んでくれたお陰でいい配当になったんですから、感謝しなくちゃいけませんよ。第一品がなさすぎます」と競馬友達のK君。

「だってよ〜あったらレースばっかされたら身が持たねえよ、それにな……….」
K君に叱られて、少しばかりトーンダウン。
マスター!よもの海!競馬に関わっている人間はみなはらからだ!仲良くせい!
皆様、明日はもう金曜日。
月曜日が祭日だと、あっと云う間に競馬モード突入ですね。
シンハライトの戦線離脱で風雲急を告げるG1『秋華賞』。
難解なレースになりそうですが、頑張りまっしょい!