北新地競馬交友録

燃えつきた

週一回のお楽しみNHK大河ドラマ『真田丸』が大きな山場にかかっている。
ついに上杉征伐が発せられ、会津に向かう徳川家康の隙を突いて、石田三成が挙兵する。
この日曜日は真田親子の最も有名な逸話『犬伏の別れ』
家名を残すためとは云え、親子、兄弟が敵味方に別れて戦うと決意するのであるから、何とも悲痛な状況なのだが流石に三谷幸喜。
悲壮感が漂うと云うよりは、前向きな決断との脚本が見事である。
さて、真田昌幸、信繁親子が味方する石田三成なのだが…….。

「武将なんてどれも同じでしょ!」
「武将と云えば〜三成〜1560!滋賀県生まれ〜」
「配下に寝首を掛かれないか心配で」
「配下にするなら〜三成〜1560!滋賀県生まれ〜」
「忠義心!NO1、石田三成〜!」
「やっぱり石田三成!」
滋賀県が作った石田三成をリスペクトするCMが大評判になった。
カミソリのように切れる頭を持ちながらも、愚直とも云える生き様に人気赤丸急上昇中なのは、現代が何とも愚直に生きにくい時代だからかも知れない。

「今年最後の北海道開催最終レース、『釧路湿原特別』古キチ先輩のスリーアローに気がある。札幌3戦目でここがピークだろう」
「前々走が福永Jで2着、前走がルメールJで2着。その2人が他の馬を選択してるんですから寒くないですか?」とのK君の進言に、「ば!馬鹿野郎!プリンスがナンボのもんない(`_´)ゞダートなら古キチ先輩と5寸よ。ルメールも芝に比べりゃダートは落ちる。競馬雑誌で1番売れている『◯馬最強の法則』9月号にも書いてあるだろが。もうちっと勉強をしろ!勉強をよ〜」と一蹴。

「スリーアローの複勝を2万。馬連でスリーアロー軸、相手は内からプリンスのベルフィオーレ、ルメールのエポック、弘人のドリームキラリを各7千。3連複でその相手3頭に正樹のショウナンカサロ、洋文のドゥラリュールを足して相手5頭10点張り一目9百で今年の北海道を締める」と度胸1番張り付けた。
古川吉洋Jは1977年岡山県生まれの39歳。
この9月で40歳になるベテランだ。
積み重ねた勝利が地方交流も入れると408勝と云うのだから立派なものであるが、G1はアインブライドでゲットした『阪神3歳牝馬S』のみ。
華やかな舞台とは縁がなく、ただひたすら愚直に騎乗を続けてきた騎手である。
「あの一生懸命追い続ける姿勢は、皆、見習わなきゃいけねよ。ここは古キチ先輩に男になって貰う!」と腕まくりして馬券を購入したマスターなのだ。

「4コーナーを回って直線!ドリームキラリ先頭!スリーアロー接近して来る!内からトミケンシャルゴー!」
スタートを決めた古川J経済コースのインをビタっと回っての2番手にマスターが吠えた。
「先輩!先輩!先輩!追え!死ぬ気で追え!」
先輩?周りでクスクス笑っているお父さん達もいるがそんな事は気にもしちゃいない。
「先輩!いてこませ!」と更に一声。
「200を切った!エポックが外から突っ込んで来る!」
「ゴラァ!ルメール来んじゃねえ!来るな!先輩!先輩!先輩!」もう半泣きである(笑)
「さあ!前は粘る!粘るドリームキラリ!リードが1馬身半から2馬身!スリーアロー追っているがその差は詰まらない!ドリームキラリ先頭でゴールイン!」

「燃えたよ、燃えつきた、真っ白にな•••••••」
『明日のジョー』のラストみたいな台詞を発したマスター。
複勝、馬連、3連複全て的中、5万円購入して15万6千9百4十円の配当で、久々にいい払い戻しにありついた(^O^)/
愚直と云うのはいいもんだな〜マスター。
あんたも少しは心を入れ換えろョ!

皆様、お付き合いありがとうございました。
やっと今週の土曜日から阪神競馬場にお馬さん達が帰って来ます。
楽しみですね。