北新地競馬交友録

腹を決めてと

史上最長と云われたGWが明日で終わる。
赤貧洗うが如しマスターも世間様が休みでは是非もなしと、ダイビング旅行で沖縄に。
那覇から高速クルーザーで一時間半、絶海の離島『粟国島』で1m50cmもあるナポレオンフィッシュと戯れたり、数千匹のギンガメアジに巻かれたりと、久々に家と北新地との往復から解放されて多いに楽しんだのだが………..。

「愛里ちゃん、なんだ〜この中国人の群れは?」
「マスター、昨日中国から客船が那覇港に入ったからですよ。普段でも無茶苦茶に多いいけどね」
那覇で一番の繁華街『国際通り』が完全に占領されている。
ドン!ドン!ドン!ドンキーの『ドンキホーテ』なんぞは、芋の子を洗う状態で、店内に入る事すら躊躇われるぐらいの大混雑。

大きな声で喚きながら『国際通り』を我が物顔で闊歩するチャイニーズには腹も立つが、とにかくケチな日本人と比べて、格段にマニーを使うんだから仕方ない。
愛里ちゃんによると、目をむくような高級ホテルも、平気の平左でチャイニーズが押し掛けて満室だと云うのだからビックリポン!である。
そんな状況の中、事件が起こった。

「ディス プレイス イズ ア グランドマザー プライオリティ シート!ユー アンダスタンド?スタンド アップ プリーズ」
マニーの回りの良かった頃は、那覇のホテルから空港までタクシーで帰阪の途に付いていたマスターも、ない袖は振れぬと、『ゆいレール』と云うモノレールで空港に向かっていた。

その『ゆいレール』の優先座席にチャイニーズが3人ドカッと座って馬鹿笑いを繰り返している横に、沖縄のおばあちゃんが、必死でバーに掴まっているのだ。
沖縄の人は、本土の人に比べて小さい。
更に歳を喰っているのだから、見ていて気の毒と云う他はないぐらい切ない。
これにはマスター、一瞬でカチン!と来た。

最もお隣の国とは仲良くしなくちゃいけないと、プリーズを語尾に付けて下手な英語でたしなめたのだが、完全に無視されて、大きな声でべしゃりまくってるチャイニーズ。
若い頃は瞬間湯沸かし器と云われていたマスターが切れた。
「おい!中国野郎!ここは優先座席なんだよ!人の国来て大きな顔すんじゃねえよ!立てよ!立ちやがれ!」
下手な英語を並べてる場合じゃないと、チャイニーズの首根っこを掴まえんばかりの勢いでシャウト。

ざっと『ゆいレール』の車内の三分の一はチャイニーズ。
「こりゃ〜、取っ組み合いになるかも」と思いつつも、その時はその時と腹を決めてタンカを切った。
凍りつく車内の雰囲気∑(゚Д゚)
舐め切って席を譲ろうとしなかったチャイニーズの顔面は蒼白だ。
「とっとと立てよ!中国野郎!」
とマスター追い打ちを掛ける。

渋々立ち上がったチャイニーズを見て、「全く持って中国野郎は行儀がなってねえんだからよ〜、おばあちゃん座りなよ」
「おにちゃんありがとね」で一見落着だが、急に襲われたらダチカンと戦闘態勢を解かず空港まで、車内のチャイニーズを睨め付けるように、「来るなら来い!」のオーラを発散しまくるマスター。
日中友好の架け橋どころか、デストロイヤーなのである(≧∇≦)

「マスターさん、ご旅行お疲れ様でした」
「うむ、今回はどえりゃ〜いい事をしたんで気分爽快よ〜。○原さん天草はどうだった?」
「餞別までいただいてありがとうございました。お陰様で何の被害もなく、皆元気にしてました」
「そうか、それは何よりだ」

「マスター、僕も餞別すいませんでした。G1『NHKマイル』は当てたいですね」と競馬友達のK君。
「当てたいじゃねえよ。身分不相応にマニーを使っちまったから当てなきゃ。こちとら余裕こいてる場合じゃねえんだよ〜」
「何を買うんですか?やっぱりメジャーエンブレムですか?」
「そうよな〜、開幕2週目の東京マイルは時計が早い。普通なら差しが有利なコースだが、前に行く馬に分があるのは過去の成績が表してる。メジャーエンブレムを切るなんて愚かなのは承知の助だが……….後ろから行くと宣言している、謙一のロードクエストに賭けてみてえ。なんせ、『桜花賞』『天皇賞』と何センチかで勝利の女神から見離された謙一だ、今回は期する物があるばすよ。後ろからと腹を決めた謙一なら応援にも力が入るってもんだ」

「マスターさん!単勝ですか?」
「たわけ〜、買いたいのは山々だが、そったら道楽みてえな馬券を買う余裕はねえよ。複勝に5万と行こう」なんだとか。
チャイニーズ相手に「来るなら!来い!」と腹を決めてたしなめたマスター。
『NHKマイル』で後方からの戦法に腹を決めた池添Jと陣営に、いたくシンパシーを抱いているようなのである。

池添J!3着以内なんて云いません!
遠慮なくアタマ取ってください。
宜しくお願い致しまス!