北新地競馬交友録

『口取り物語』VOL6 応援の作法 その3

『走れコウタロー』by ソルティ•シュガー

スタートダッシュで 出遅れる
どこまでいっても はなされる
ここでおまえが 負けたなら
おいらの生活 ままならぬ
走れ走れ 走れコウタロー
本命穴馬 かきわけて
走れ走れ 走れコウタロー
追いつけ追いこせ 引っこぬけ

こう云う事が普通に起こるのが競馬。
「ジョッキーが、リプトンティバックで…………」のはずなのに…….。
もちろん、歌みたいにどこまで行っても離されるなんて事はないが、必死のパッチで追い込むものの、掲示板が精一杯でとてもお茶なんてしてる余裕はない。
「こ、こんな事って」と心の中で悲鳴を上げるマスター。

ゴールした瞬間。
『永平寺』の修行僧も仰け反るぐらいの沈黙が支配する。
レースを頭の中で必死に巻き戻すマスター。
「スタートが決まっていレバ、3角でバッちんされてなかっタラ、直線前が詰まらなけレバ、ジョッキーが早く外に出してタラ………..」
レバは『十勝牛』、タラは『小樽漁港』
マスター、いきなり競馬場で『北海道物産展』を設営し出してるんだから泣けて来る(≧∇≦)

敗因をこれでもか!これでもかと上げて、怒りまくるマスター。
「仕方ないで、これが競馬や」
怒髪天を衝くマスターを見て、逆に馬主さんがなだめる側に回る。
当然、怒ってんだが先にあれだけボヤかれたら…….。
実はこれが、ダメだった場合の作法。
なんせ、馬主さんをやろうなんて方は一国一城の主だから、みっともなく泣きを入れる訳にはいかない。
その心情を代弁する事が大切なのである。
「馬券損した」なんて云う人間は即刻ギルティで論外だ。

厩務員さん、持ちノリ、調教師さん、騎手、馬主さん、応援団が必死に頑張っても、応援しても、一筋縄では行かないのが競馬。
「おっシャー!ザマアミロ!どんなもんだい!ものが違うぜ!八坂神社まで走ってもそのまま〜」
皆様、午前中の未勝利で、シャウトしまくっているマスターを見ても、決して後ろから丸太背わすなんて事のないように(笑)
勝つと云うのは本当に大変なんだから、たまには許してやってくれ。

『京都馬主協会のブログを普及させる会』関東支部のM君から、応援の作法その1と2を読んで、「今回はどの馬主さんの話しですか?気分害されますよ」と心配メールがあったらしい。
どなただなんて、そんな恐ろしい事書ける訳ないじゃん。
速攻!ブログはお役御免。
登録抹消間違いなしだもん!

次回『口取り物語』は「俺は身内だ!」
皆様、お付き合い、宜しくお願い申し上げます。