北新地競馬交友録

明日は今日より

「明日があるさ 明日がある」と歌ったウルフルズか、はたまた波乗り吟遊詩人小泉珍次○か。
我がニホリカのトップがポエムみたいな事云い出した。
「明日は今日より良くなると誰もが感じられるような国を目指し、経済、社会、外交・安全保障の3つの柱で政策を進めていきたい」
第2次再改造内閣が、本格始動した日の首相官邸で記者団に対しての第一声。

更には「この2年間、国民の声を丁寧に聞き、協力しながら、新しい扉を開いていく。そうした取組を進める毎日でした」
これは、何かの悪い冗談であろう。
スキあらば増税を目論み、物価上昇に賃金はいつまで経っても追いつかず。
持てる者と、持たざる者との格差は開く一方。
食い詰め、夢のない若者達が犯罪に走っている。
もし、明日があるとしたら、1日でも早くこの頓珍漢がトップを降りる事しかない。

お〜い!間違えてテッペン取って2年。
もう十分だろう。
デマ太郎以外なら誰でもいい替わってくれたまえだ。

「祐次!交わしてくれ!頼む!」
北新地の盆暗がゴール前、片手拝みの日曜日午後2時過ぎ中山8R。
斉藤Jのバンブーグローブが勝つのは間違いなく、2着も石橋Jのゲットアップが確保する流れ。
問題は3着で、横山琉Jのアッティラが残ると、買っている3連単の配当が65.6倍。
なんせ60点も買っているのだから、何にもならない裏庭の柿の木となってしまう。
必死のパッチで丹内Jのアステロイドメアが交わしたところがゴール。
それでも配当は94倍なのでいばれる訳もない。
それが先週の日曜日の話しである。

「マスターおはようございます。先週はハラハラしましたね」は、堂々プライム企業で禄を食む競馬友達のK君。
「ああ、祐次の野郎がチンタラ乗るから肝を冷やした。もうチイと早めにスパートせいっちゅうの。ここは中山、東京じゃねえんだ」
「それにしても3連複••••••••」
「おっとっとはとんねるずだが、それ以上云うんじゃねえ。3連単じゃなくて3連複にしとけばって云いたいんだろう。うん確実に5万落とした。てめえの馬券の下手さ加減に涙チョチョ切れだっちゅうの。耄碌しちまって、人気どころのボックスなら3連単より3連複のセオリーを忘れちまってんだから。あ〜ヤダヤダ。年は取りたくねえもんよ」
日曜日朝の恒例ボヤ節は止むことがない。

「今日は『セントライト記念』でしょ。いいメンバーが揃いましたね。なにせあのソールオリエンスが出るんですから」
「お宅いい学校出てる割りには学習効果がねえな。15頭立てだろう。武史は馬券になるだろうが、相手は何が来るやら判かんねえぞ。こう云うレースは懐に余裕のある競馬ファンが買や〜いいんだ。俺ぁ首の辺りが薄ら寒いからそんな道楽は出来ねえの。発表!中山8R」
「出た!9頭立て」
「出たとは何だ、出たとは。失礼な野郎だな。菜々子ちゃんのヨリノサファイアとルメールのクラスザルビコンの斤量差がなんと!7キロ。これはなんぼルメールでもどうしょうもねえ」

「マスター、最近講釈が長いですよ。早く買い目をプリーズ」
「へい、へい、どうもずいませんね。枠連!ゾロ目のまっちゃん。モレイラのデリシュレーヌと、菜々子ちゃんのヨリノサファイアが同居している8ー8、ルメールとの3ー8を平に2万5千で勝負だ」
「永野Jのカフェカルマが気になります」
「まあな、モレイラ、ルメールに比べのは可哀想だが腕に差があるし、57キロ背って小頭数とはいえ、後ろから行くんだろうから楽じゃねえさ。あって3着じゃねえの」と結論付けた。

この国が「明日は今日より良くなる」なんて想像すら出来ないし、当然ないが。
8ー8が来れば間違いなく幸せになれる北新地の盆暗。
永野J!遠慮してくれ。