北新地競馬交友録

展開

「きもちくしてくれて」は、高知が生んだ大女優。
野菜を切って肉を焼くぐらいしか能がないのは、埼玉の森から出て来たゴリラーマン。
その2人の愛の物語のスクープを打ちかましたのは、もちろん『週刊文春』だ。
誠意大将軍とアンナちゃんを超える、令和のバカップルはなかなかどうして楽しませてくれた。
その『週刊文春』が、またまた特大級疑惑のパトリオットミサイルを発射。

「キッシーは俺がコントロールしている」と豪語しているとされる政権の中枢の嫁が、○人事件に関与しているのではないか?
元銀座ホステスでブイブイいわしていた嫁は中枢とは再婚。
その再婚の前に当時婚姻関係にあったオノコが、血の海で絶命する事態が発生したそうな。
当初は、自殺とされていたが、不審な点があると再捜査が開始されるも、あっと云う間に捜査の規模が縮小されたと云うのだ。

その中枢は銀座のホステスに目がなく、嫁とは別のチュキチュキラブリーちゃんに、「俺がいないと妻が直ぐに連行される」と語った音声まで飛び出していると云うのだから、事は重大である。
本人がこれはピンチと思ったか、『司法記者クラブ、新聞社各位。テレビ局各位』に向けて、「『週刊文春』の記事は、事実無根の内容であるばかりでなく、私と私の家族に対する想像を絶する著しい人権侵害。文藝春秋社に対し刑事告訴を含め厳正に対応いたします」と通知。

これはマスコミに対するあからさまな恫喝と云われても仕方ない。
卑しくも政権の中枢にいる人間が、その権力を傘にきて、「お前ら判ってるだろうな。余計な事を報道したら訴えるぞ。国と喧嘩する根性あるのか?あ〜ん?」
訴えてやる!ダチョウ倶楽部も仰反りの愚行。
しかし、その効果は抜群で、『週刊文春』及び、一部YouTube以外は、地上波を含めて完全に沈黙を守っている。

普通ならば、記事の差し止めを裁判所に申請してから民事と云う流れらしいが、いきなり刑事告訴すると云うのだから、かなり追い詰められているのは間違いない。
余談だが、令和の怪物、和歌山の妖怪には、再捜査が開始された時点で、「直ぐに別れろ」とクンロクを入れられたとの話しもある。
恫喝からの今後の展開に、野次馬根性が揺さぶられる梅雨の終わりとなった。

「瑠星で仕方ねえか!ひも!3.6.9の筋に1でもいい!」
『CBC賞』直線を向いて、単勝1.8倍マッドクールが好位置に付けての必勝体制。
北新地の盆暗が右手をあげようとしたのだが、寅さんが売っているパンツのゴムと同じでまるで伸びない。
終わってみれば、勝ったのは団野Jのジャスパークローネ、2着にはノーマーク松山Jのサンキューユウガ、3着には岩田Jの倅のスマートクラージュ。
3連単と馬連で64点も買っているのに、かすりもしなかったのが、先週の日曜日の話しである。

「マスター、おはようございます。先週は驚きましたね」は、プライム企業勤務で、この金曜日にボーナスが支給されてウハウハのK君。
「ああ、何がサンキューユウガだ。将雅はディヴァイナシオンに乗っとるちゅうの。若武者弘平もいよいよもって余計な事ばかりしやがる。買ったら来ない。買わなきゃ馬券に絡む。神戸御影の居酒屋でよく見る親父に、意見して貰いたい気分だぜ。あ〜やだやだ。」と、日曜日の朝のお約束ボヤキ節に余念がない、北新地の盆暗なのである。

「まあ、『マーメイドS』で蓄えた資金もありますし」
「たわけ!蓄えたんじゃねえ、少しだけ返って来ただけだっちゃうの。それは兎も角、今日は難しい。『プロキオンS』ドンフランキーと、将雅のリメイクの一騎打ちのような気がするが、前に行くドンフランキーと中団から差してくるリメイクですんなり決まるかどうか。タガノビューティー、シャマル、オメガレインボーと多士済々だ。オッズがしょっぱいだけに、あれもこれもじゃ馬券にならねしょ」

「マスター、コンビニ行きたいんで、御高説は後ほどお伺いします」
「なに!失礼な奴だな。発表!『七夕賞』。前に付けたいマルコメのフェーングロッテン、ジェントル幸のセイウンハーデス、明秀バトルボーン。前が忙しくなれば後ろから飛んで来るのが、カッチーのエヒトと新のカレンルシェルブル。マルコメが今は北の大地で実業家となったシンジ程、恫喝が出来れば可愛がってくれるだろうが、ファニーなフェイスであんこチョロ舐めされてるしな〜。先行有利の福島でも展開一つで………」

「コンビニに、コーヒー買いに行きたいんですよ。じゃ〜その5頭の馬連ボックスでいいじゃないですか。10点張り一目5千円ですね。買っときます」
「お〜怖わ。それでいいや、当たる時は当たるのが競馬だから」
講釈ばかりの優柔不断さに、剛を煮やしたK君のアドバイスを聞いた北新地の盆暗。
福島の『七夕賞』。
政権中枢のスキャンダルと同じで、展開に掛かっているのは間違いなさそうである。