北新地競馬交友録

一度ある事は

これほど親の愛は深いのか!と驚く出来事が起こった。
我がニホリカのトップが筆頭秘書官に長男を指名。
その秘書官が、昨年末、いとこたちを首相公邸に招いた忘年会で大ハシャギ。
玄関ホールにある『西階段』で“組閣ごっこ”に興じたり、中には寝っ転がってアイスを食べる馬鹿まで出現した。

公邸の維持費は年間1億6千万。
原資は勿論、むしり取られている税金である。
この秘書官は、今年1月、父の外遊に同行した際、公用車利用の土産購入や観光疑惑が国会で問題視された。
こんな輩に投げている年間のお給金が一千万以上とは、冗談は佳子さんの故三平師匠であろう。

一度ある事は二度ある。
流石に今回の騒動で、更迭間違いなしと思ったのだが、ニホリカのトップは「適切さを欠く。誠に遺憾」と語ったが、更迭する考えはないそうな。
官房長官の会見では、トップが秘書官を「厳しく注意した」と漫画みたいな答弁。
「注意だけでは甘い!」との指摘にも「一層の緊張感をもって職務に当たっていただきたい」と、鸚鵡のように繰り返すだけと云うのだから国民を心底馬鹿にしている。

この愚かな親子は何度でも同じ過ちを繰り返すだろう。
ニホリカはあんたの私物か?とんでもない話しである。

「まじい。ルメールの手が動いてる。」
北新地の盆暗がひとかたならぬ世話になっている、京都馬主協会会員さんの愛馬、2番人気ハーパーの手応えが悪い。
『オークス』は2400の長丁場だから、3角で手が動くようでは絶望的だ。
「こりゃ〜ダミダ。」と半ば匙を投げたが、ここからが凄かった。
ルメールJの追いに応えて、ジリジリと伸びての2着確保。

勝った馬は化け物だから別格としても、馬券がゴミになるところを救ってくれた、ルメールJとハーパーに感謝、感謝。
単勝の2万はパーでも、180円ついた複勝を3万円持っていてプラス4千円と相なった。
たかが4千円、されど4千円で、まるっぽ取られるのと元金プラス4千円が返ってくるのでは上下の差は大きい。
府中からダッシュ勝平で帰って来たオーナーを囲んで、北新地の石鍋屋に集合してのお疲れ会は、笑いの絶えない宴となったのが、先週の日曜日の話しである。

「マスターおはようございます。『オークス』良かったですね。」は堂々プライム企業で禄を食む競馬友達のK君。
「だよな〜、あまりに手応えが悪すぎて、もうだめかと思ったら、無類のスタミナを発揮。2着を確保するなんざ〜てぇしたもんだ。リバティアイランドと同世代って云うのは不幸だが、『オークス』2着だもんな。秋にもルメールが乗ってくれるなら楽しみだ。しかし、ルメール府中2400は神なのは看板通り。並の屋根なら掲示板もなかっただろうョ。」とひとくさり。

「でしたら、今日の『ダービー』もルメールJのスキルヴィングからですか?」
「もちのロンと云いたいところだが、武史のソールオリエンスが強い。あの直線の短い中山でぶっこ抜くだから半端ねえぞ。バット2倍付くか付かねえか。先週の『オークス』が堅く収まったから更に売れるだろうしな。馬柱を穴の開くほど見てこれだ!とピント来た馬がいる。ズバリ、友道厩舎のシャザーンだ。『皐月賞』では、ソールオリエンスの後塵を排したが、広い府中でのびのび走れば良いところがあるんじゃないかと。」

「そんなもんですかね?だったら、『皐月賞』でシャザーンに先着しているタスティエーラやファントムシーフの方が上でしょう。」
「判ってねえな。『オークス』は何が2着に来たんな?」
「ハーパーでしょ。」
「イエス ウイ キャン。友道厩舎だろうが。一度ある事は二度ある。やっぱ仕上げがうめぇよ。『ダービー』でもあんじゃねえのシャザーンの2着が。」
「二頭出しは人気薄の格言からすればサトノグランツの方じゃないですか?」

「…………..発表!保険!武史とルメールのワイドに2万と3千。馬連シャザーンからソールオリエンスに1万、シャザーンからスキルヴィングに5千。3連複フォーメーション。一列目にシャザーン、二列目にソールオリエンス、スキルヴィング、タスティエーラ、ファントムシーフ、三列目にプラス、ベラッジオオペラ、メタルスピード、ハーツコンチェルト、サトノグランツ。22点張り一目一千。ソールオリエンスが飛べばズンナイ馬券になる。予算をチイとばかし出るが年に一度のお祭りだ良しとしよう。」と結論付けた。

一度ある事は二度どころか、何度でもありそうな馬鹿親子はさて置き、友道厩舎が先週の『オークス』に続いて2着を確保してくれれば、北新地の盆暗が万歳三唱となるのだが………….さて。