北新地競馬交友録

孤城落日

新型コロナウイルス禍による悪いニュースが連日報道されている。
欧米はともかく、我がJAPANにおいては、インフォデミック以外の何物でもないのだが……….。

『ANA、トヨタに社員出向受け入れ要請へ…22年度までに3500人削減』
ANAを傘下に持つANAホールディングスが27日に発表する事業構造改革案の全容が判明した。
トヨタ自動車を含む数社に社員出向の受け入れを要請し、一時的な人員圧縮を図るほか、採用凍結などで2022年度までにグループ全体の社員を3500人程度減らすと云うのだ。
「私は飛行機会社に就職したの!車屋に就職した訳じゃない!」。
差し詰めプライドのお高いCA辺りから怨嗟の声が上がっているのではなかろうか。
トヨタはトヨタで、使い勝手の悪そうな人員を押し付けられたら、堪ったもんではなかろう。

そんな、現在のJAPANの状況を表す言葉が、Chinaの王維が記した『送韋表事詩』の中にある。
『孤城落日』である。
新型コロナウイルスに置き換えれば、雨戸に木を打ちつけて引き籠っていたら、どうにもならない。
死者数、陽性者を感染者とするPCR検査の実態、今一度、冷静になるべきであろう。
知り合いの銀行マンから聞いた話しでは、住宅ローンの相談が、日々、モリモリ森昌子で増えていると云う。
安達祐実、家なき子、「同情するなら金をくれ。」
何とも剣呑な世の中になって来た。
GOツー何とか上等だ!経済を回すべし!籠城しているだけでは座して死を待つ事になる!

「マスターおはようございます。先週の『秋華賞』マジックキャスルには参りましたね。戦績を見たら大負けしているのは、極悪馬場の『桜花賞』だけ。距離を伸ばしてからは、確実に上位に来てます。盲点でした。」は、日本で3番目にオツムのいい学校を出て、堂々の一部上々会社勤務。
出世したいなんて露ほども思ってないが、冬のボーナスは減ると宣言されて凹んでいるK君。
「そうよな〜、乗り替わりの拓弥が無欲で跨ったら来ちまった。差し詰めそんなところだろう。あの野郎がいなきゃ〜ソフトフルートが来て13万にチョイと欠けるマニーがこの手に乗っていたのにョ。余計な事しやがって!アッタマ来るぜ。」
伝統芸能とも云われているボヤキ節を、朝から打ちかますのがお約束のマスター。

「今日は『菊花賞』。コントレイルでなんもないでしょう?」
「ああ、『ダービー』も強かったが、プリンスが絶望的な下手乗りをしても勝った『皐月賞』には衝撃を受けた。単勝1.1なのも納得だ。それはいいとして馬柱を見ていて気が付いたんだが、Nザン系が少くねえな。謙一のヴェルトライゼンデと、若武者弘平のレクセランスの2頭。生産馬もその2頭を入れても7頭。一時期はGレースはNザンの運動会ってぐれぇだったのに。『秋華賞』も牧雄ちゃんとこのデアリングタクトに、イチコロパンでオソボにされちまったしな。安倍が辞めたのと引っ掛け訳じゃねえが、一強が崩れて来てるのかもな。まあ〜落ちこぼれのこっちとら大歓迎だけどョ。」

「3番人気のバビットなんて500万なんでしょ。あれなら僕でも買えます。」
「多実雄ちゃんとこの馬か。頑張って欲しいが、絡まれて楽な競馬はさせて貰えんだろう。コントレイルにストップをかけれる馬はいねえだろうが、一時期の勢いが無いNザン。最後の砦ヴェルトライゼンデが意地を見せるんじゃねか。発表!3連複!プリンスのコントレイルと、謙一のヴェルトライゼンデの2軸。相手2.7.8.9.10.11.13の7点、一目7千。バビット応援で単勝1千締めて5万でいてこます。」と結論付けたマスター。

単勝1.1倍に勝てば、『孤城落日』の気配が漂うNザンは万歳三唱なんだろうが…………..さて。