北新地競馬交友録

どちらも大好き

女優・杏ちゃんの夫で3児の父でありながら、女優・唐田えりかちゃんと、倫理的には良からぬ関係を続けていた俳優・東出昌大君が会見を行った。
最初は、「このたびは、お仕事の関係者のみなさまに多大なるご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げて謝罪、ここまではまだ良かったのだが…………。
「杏さんと唐田さん、どちらが好きですか」という質問に対して、「申し訳ございませんが、お相手のこともあるので、また、私の心の内をここで話すことは妻を傷つけることになるので話せません」
こりは!イケン、非常にイケン。
えりかちゃんの方が好きばいと云ってるとしか聞こえない。
離婚は確定であろう。
えりかちゃんと、手に手を取って生きて行くしかない。
さくらと一郎、『昭和枯れすすき』ならぬ『令和枯れすすき』である。

「今日、いっとう気があるのは阪神1Rのアルディフルール。堅いの堅くないのって、ユダヤのダイヤ職人も仰け反ったてなもんョ。新馬2着からの折り返し、屋根はダートの神様、ジェントル幸だってんだから。枠連にすればイッツ!パーフェクト。3ー4、4ー8が本線で2万つづつ。押さえで、4ー6、4ー7に各5千。これだけ買えば自動的に当たる。」と結論付けたマスター。
「おい!何やっとるんなら!」
ゲートが開いてそのアルディフルールが出遅れて堂々の最後方。
ほとんど誰も居ない阪神競馬場馬主席で、思わず罵声を浴びせたマスターだったが、幸Jとアルディフルールはこの相手なら物が違った。
「メイショウトラヒメ!アルディフルール!馬体を接して追い込んで来る!アルディフルール前に出た!アルディフルール!先頭でゴールイン!」

熊本天草出身○原さんの家で、グリーンチャンネルを見ていた、競馬友達のK君からすぐさま繋ぎが入る。
「マスター、出遅れて最後方からのレースになったときはダメかと思いましたが、アルディフルール強かったですね。」
「あたし前じゃねえの。誰が乗っとると思うんなら。ジェントル幸だぜ。あれぐらいじゃ〜ビックリもシャックリもしねえョ。俺なんてドン!と構えて、ジェントルそろそろ行くか!てなもんョ。」
スタート直後、罵声を浴びせた事を天井裏に置いて、そっくり返っているとは噴飯物である。
「枠連の方が付いてますね。」
「当然だろう。素人相手だと飯ウマだっちゅ〜の。まあ、こんな芦屋崇○幼稚園、ひまわり組の真司君でも当たるレースなんて当てても、『うれしさも中くらいなりおらが春』by 一茶てなもんだ。」

「阪神3Rですね。」
「ああ、京都馬主会会員さんの愛馬が豊で1.3倍。なんせ連続2着が3回も続いてる。馬主さんが法事でどうしても行けないから、マスター代理で頼む!と両手を合わされた。10Rに出走する馬主さんに同行させて貰っての出撃だ。ここで勝てなきゃ〜俺ぁ〜どんだけ運のねえ漢だと、お見限りを喰らうやも知れぬ。絶対負けられねえだろう。最後は豊に担いでも頭取って貰わなきゃならねえ。この俺が珍しく緊張してんだぜ!この俺が。」
「元々、マスターはチキンですから仕方ないでしょう。いや〜頑張ってください。」
「なぬ!横にいたらぶっ飛ばしてるぞ。命冥加な野郎だぜ。」
「………………………」
「粘るハイパーステージに外から馬体を合わせてジロー!追い比べ!ジローが先頭に躍り出る!ジロー先頭、ジロー先頭!ジロー先頭ゴールイン!」

レジェンド武豊Jの横で口取りをする、犯罪者並みに厳ついマスター。
レース後、「ダートならジェントル幸が最強だが、豊も中々やるもんだ。どっちが上ってか?俺ぁ〜2人とも大好きだっちゅ〜の。」と、K君に嘯いたらしい。
東出昌大君!どっちが好きだと聞かれたら、「どっちも大好きです。一夫一婦制に反対します!」ぐらい云えば良かっただろうに。
意気地のない男なるなりである。