北新地競馬交友録

挺住 

大阪・ミナミの道頓堀商店街で、新型コロナウイルスの発症元中国・武漢を応援するバナーが掲示された。
バナーには日本語と中国語の両方で『がんばれ武漢』と記載。
一般的な応援の「加油 武漢』ではなく、「踏ん張って頑張れ」という意味が込められた『挺住 武漢』の言葉を使った計8枚が4カ所にある街路灯に掲げられた。
それにしてもである、病床が足りなくて、体育館などに症状が軽い患者を受け入れる臨時の病院の画像が流れたが、これが全くもって酷い環境だ。
ぎっしりと並べられたベッドに多くの患者が横たわっていて、防護服を着た医療関係者が慌ただしく動き回っている。
まるで野戦病院で、撮影した女性は「私より病状が重い患者もいるが、隔離されていない、怖い、薬もなく、注射もされない、助けてほしい」とSOS。

大阪•ミナミの頑張れバナーは、「早く鎮静化して、また、お金を使ってくれ!」欲との2人連れ以外のなにものでもないが………..困った事態が収まる兆しもないなるなりである。

「マスター、おはようございます。土曜日はどうされたんですか?まるで連絡がないので、新型コロナウイルスにでも罹ったのかと思いました。」は、競馬友達のK君。
「どうも、こうもねえョ。日頃お世話になっている京都馬主協会会員さんの愛馬が、芝で18頭立て16着の新馬からの折り返し、グンバツの調教タイムを叩き出しての勝ち負け。自分はゴルフで行けねえから、替わりに口取りを託すで、おっとり刀単騎淀に駆けつけた。パドックの気配○、返し馬◎。剛腕竜二ならひょっとしたらひょっとすると思って見ていたら、最後の最後、豊の野郎にチョイ差しを決められて残念無念の2着だ。強敵、若武者弘平のアルバボニートがバカついてまともな競馬が出来ないと云う大チャンスを逃した。金曜日は世界4大○○○○○○JAPANのトップが店に来てくれて、睡眠ゼロで行ったのにョ〜。やってられねえぜ。」と朝から伝統芸能のボヤキ節が炸裂だ。

「そうなんですか。それはそれはお疲れ様です。今日はどうしますか?」
「どうもこうもねえョ。夕方から北新地麻雀同好会の寄り合いがある。来週は小倉へ遠征しなくちゃいけねえし、再来週は沖縄に愛ちん詣でだしョ。基本ひきこもりなのに、あ〜忙しい!忙しい!しげる谷だっちゅ〜の。今日は軽くかますか。発表!俺が応援している中井裕二にチャンスが回って来た。京都1Rは、アサカディオネが2着を外すなんて想像が出来ねえ。相手筆頭は豊のファイヤーテーラー。兄弟子河内洋の管理馬で気合い充分だろう。」
「馬連一点ですか?男前ですね。」
「バッキャロー!競馬舐めたらいかんぜョの鬼龍院花子。裕二の3枠から豊の1枠が大本線で5万。押さえで3枠から初ダート、ジェントル幸ヴェッツラーの6枠、優也のプリサイスショット、謙一リリーミニスターが同居した8枠に平で1万ずつ、おまじないで1ー6も5千ばかし買うか。」との宣言だ。

『挺住 武漢』ならぬ、『挺住 裕二』。
ゾロ目だけは勘弁してくれが、マスターの切なる願いのようだが……..さて。