はい!現場の大恵です

阪神ジャンプS

先週15日(土)の阪神ジャンプS(J・GⅢ)
3~4コーナーから直線での攻防にワクワクしましたね~。
昨年から今春にかけて障害界は
オジュウチョウサン vs アップトゥデイトで盛り上がりました。

ところがオジュウチョウサンは今夏から平地の道を歩み、
アップトゥデイトとコンビを組んでいた林満明騎手は
障害レース2000回目の騎乗を最後にレースから退きました。

春から夏にかけて、それぞれ状況が変わりました。

(ちなみに、林騎手はまだ騎手免許を保持しています。
というのも、調教助手として所属厩舎がまだ決まっておらず
この状況で騎手免許を返上してしまうと、調教に騎乗することができなくなるため)

アップトゥデイトの新しい鞍上に指名されたのは白浜雄造騎手。
このブログの前身である「夢への第一歩」で何度も取り上げたルールプロスパーの主戦騎手でした。

コンビ初戦の前走・小倉サマージャンプは
出遅れてアップトゥデイトらしい「逃げ」を打つことができず2着。

それでも、オジュウなき障害界ではアップの強さは抜けているだろうというファンの期待から、阪神ジャンプSでは単勝1.1倍に支持されました。

スタートを決めると
管理する佐々木晶三調教師からも「よしっ!スタート出た!」と声が上がりました。

最初の障害の着地で少しバランスを崩したようにも見えたのですが
何事もなかったかのように立て直すと
最初のコーナーを過ぎたところでハナを奪い、一時は後続を大きく離して逃げます。
自分の形に持ち込み、そのまま粘るかと思われましたが
最後から2つめの障害を飛び、3~4コーナーに差し掛かったところで迫ってきたのが2番手で機を窺っていたラブアンドポップと高田潤騎手。

実は高田騎手、阪神ジャンプSは8年連続で連対中というすごい記録の持ち主なんです。

4コーナーをまわる頃にはラブアンドポップの方が手応えが良く見えます。

しかし直線の最終障害を飛んで、阪神の坂を駆け上がりながらアップトゥデイトも必死に粘って粘って粘って
半馬身差凌いだところがゴールでした。

新コンビとなったアップトゥデイトもやっぱり強かったです。
「前走は勝ちたい気持ちが強すぎて負けてしまったのだと思います。
僕自身、いい勉強になりました。
だから、この馬で勝てて嬉しいです」
と白浜騎手は笑いました。

 

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佐々木師は
「この馬は体幹が強いんだろうね。だから、バランスを崩してもすぐに立て直せるんだと思うよ」と。

今年3月の阪神スプリングジャンプを勝利した時には
「8歳だけど、また背が伸びていた!」とも話していましたから
フィジカルのすごさに驚かされます。

一方で、ラブアンドポップの高田騎手。
あそこまで迫ったら、勝ちを意識したことでしょう。

 

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レース後、多くの関係者から
「ラブアンドポップはタイトルをとるよ」
という声が聞かれたように、重賞制覇、さらにはGI制覇もそう遠くないかもしれません。

何しろまだ5歳馬で、しかも障害オープンクラスのレースはこれが初めて。

ゴドルフィンの勝負服が、障害界を賑わわせるかもしれませんね。