川田重幸の栗東最前線!

早く来~い、早く来い。

こちらトレセン:
先々週あたりから暗くなって
朝5時はまだ明けぬ暗闇。
調教開始の時間だ。
コースは大半がCコース追い。
次から次へと馬がコースへなだれ込む。
そしてキャンターに下ろして6ハロンあたりから
徐々にピッチを上げて行く。
それを調教班がストッポッチで各馬をとらえ、
ハロンごとにタイムを掲示していく。
ひっきりなしに来るから
前から何頭目までは誰それが担当し、
次の数頭は2番手がとり、
次の何頭かは3番手の人がおさえると
いった具合に次から次へとバトンタッチしなければ、
追い切り時計が抜ける。
基本は6ハロンから15秒→14秒→13秒と
1ハロンごとにピッチを上げて行く。
3組の馬を取るとしよう。
朝は猛烈なラッシュ。
追い切りは絶え間なくやってくる。
1組目から3組目までが20秒の間隔とすると
先頭を押して7秒後には2組目が、
その7秒後には3組目がハロンに差し掛かる。
ストップポッチを押してそのタイムを書き、
次の組を7秒後にとらえて同じ動作をする。
ただし、各組が順序良く行くわけではなく、
5秒の間隔の時もあれば、
⒑秒ほどのときもある。
その場合、その時でまちまち。
そしてゴールではどの馬が1馬身先着して
一番遅れたのはこの馬で2馬身遅れなどを書き加える。
さらに手ごたえが馬なりか、一杯かも見る必要がある。
ジョッキー騎乗かも見極める。
瞬時に見分ける必要がある。
だが、3組全てを正確に記憶するのは難しい。
勘違いすることもしばしば。
その瞬間の映像を記憶しておかねばならない。
しかもワンセットが終われば、
次の2セット目を取らなければならない。
さっきのメモリーも、次の組のメモリーと
ごっちゃくなったり、時には記憶が薄れたり。
だから併せ馬は大変である。
暗いうちはどの馬が先行して、どの馬が追いかけたか、
判別がしかねるケースも出てくる。
ましてや、一人が何組かを取っている場合は尚更だ。
以前は4角で2番手追走の馬が先行馬の外へ行き、
一番後ろの馬は大外へ行くことがほとんどだったが、
最近は2番目が前の馬の内に入り、
殿追走の馬が最内に入るケースが多くなった。
たまには殿の馬が真ん中に入るケースもある。
それをしっかり把握しないと
とっている時計が違ってくる。
だから本当は6ハロンのところで
どの馬が先行、2番手はどの馬、殿はあの馬と
知っておくことが必要になってくる。
でもひっきりなしに取っていると
それを控えることも困難に。
さらには5ハロン過ぎの入り口から入ってきて
4半マイルから追う馬もいる。
それが暗いと、どの馬かがわからない。
出だしの馬はチェックできても
途中で入ってくる馬は発見することさえ困難だ。
各社があとで擦り合わせしてカバーしなければ、
完成品ができない。
あと30分づらしてくれたら明るくなるのに!
とは調教班のボヤキ。
ただ、馬は暑さに弱い。
早い時間の涼しいうちに追い切りたいが厩舎サイド。
その兼ね合いがむつかしい。
今週を含めてあと2週すれば調教開始が6時になる。
そうすれば、明るくなる。
通行証があれば、今は4時半までなら
車でトレセン内に入れる。
厩舎スタッフは早くから起きる人が多い。
トラックマンも朝、3時過ぎに起きる者も
けっこういる。
夏時間は睡眠不足になるから昼寝でカバーする。
これが6時開始となると1時間の余裕が出る。
3時に起きるか、4時に起きるか。
早朝の1時間は大きい。
2週間よ。
早く来~い、早く来い。

それでは またね。