北新地競馬交友録

呼び出し

プロ野球はセパ交流戦が終わって、これからペナントレースが徐々に佳境にはいる。
首位の広島カープを除いて、2位から最下位までが1.5ゲーム差にひしめき合うセリーグ。
少しでも気を許したチームが脱落するサバイバル状況に突入しているのだ。

そんな中、タイガースの球団幹部は22日、大阪市内の阪神電鉄本社で坂井信也オーナーら本社首脳への定例報告会を行った。
貧打解消のメドが立たず、本社首脳に2軍落ちしているウィリン・ロサリオ内野手について「これからどうするのか」と事情聴取されたことも判明。
新助っ人エフレン・ナバーロ内野手とのダブル昇格プランなど異例の注文まであったそうな。

先日開催された『阪急阪神ホールディングス』の株主総会では株主から「外国人を高いお金を払って連れてきても全く打てない」と厳しい声が相次いだ。
野球に余り興味のない株主からは、「明けても暮れてもタイガースの話し。こんな事でいい訳がない。本業である電鉄やデパートはどうなっているのか?」そんな不満が噴出する始末。

勝てば何も問題がないのだが、昨日も負けて、借金は今季ワーストの4で23日にも最下位転落の危機だ。
関西はタイガースが勝たないと、新聞は売れない、テレビの視聴率も上がらない。
はたまた京橋で酔っ払いが暴れる。
良きにつけ悪しきにつけ、新聞やテレビだけでなく、街の治安までタイガースに託されているである。
兄貴!気合い入れろよ!その内本社に呼び出されるぞ!

「マスターさん、おはようございます。どうも雲行きが怪しいですね」と熊本天草出身○原さん。
「天気なんてどうでもいいんだョ。俺の財布は雲行きが怪しいどころか、季節外れの雹が降ってるぜ。明日の大一番『宝塚記念』で勝負をかけるには、この土曜日は石に齧りついても儲けねえと、日曜日、小張で爪を噛む事になる。年明けから馬券人生で最低とも云えるザマだが、上半期の総決算だけは、何とか格好付けたいからョ」とお決まりの泣き言混じりでの決意表明だ。

「狙いのレースはありますか?」
「ああ。函館10R、謙一のリガスに何とかして貰う。このメンツならドン!とスタートを決めれば、横山の小倅コマノレジェンドの後ろをピッタリマーク。何せ武史は逃げるしか能がねえ。6枠7番なら最初にどうしても一脚使うだろう。最後へたったところを、謙一のリガスがチョイと差してお帳面のレースだ。函館1000は行ったもん勝ちなのは、芦○崇信幼稚園ひまわり組の真司君でも知ってらあね」と自信満々。

「なるほど、10万突っ込んだらどうです?」
「くぬ野郎!人のマニーだと思って気楽な事を云うんじゃねえ。そんなに買って、万が一謙一が出遅れたらどうしてくれるんない。え!お宅が責任取れるのか。単勝1万、複勝4万、締めて5万が妥当なところだろう」
「そりゃそうですね。もし、もしですよ、池添Jが出遅れたら」
「1000だぜ!1000!ひとたまりもねえョ。そん時きゃ〜謙一に呼び出しかけて意見するしかあんめえが」
「はあ(・∀・)」

タイガースの兄貴が本社に呼び出されるのが早いか、マスターが池添Jの連絡先を知り合いの馬主さんに聞いて調べるのが早いか。
どちらも勘弁して欲しいなるなりである!