北新地競馬交友録

ブービー

タレントでカンボジア男子代表の猫ひろしが、初の五輪のマラソンを2時間45分55秒で完走した。
順位は出場した155選手のうち、完走した140選手のなかでは「ビリ2」いわゆるブービー139位でのゴールインながら、最後の直線ではヨルダンのメスカル選手との最下位争いの様子がスタディアムの大画面に映し出された。
どっと歓声が沸くスタンドに猫ひろしは両手を横に広げ、最後の直線を全力でスパート。
両手を上げ、ついにゴール!
そしてゴールするやいなや、ステップを踏んだり、「猫ポーズ」でスタンドの観客にアピールする猫ひろし。
ふらふらでゴールする選手が多いなか、その軽快すぎる身のこなしに観客のブラジリアンも大興奮だ。
「カンボジア!カンボジア!」のコールが飛ぶ中、もう一度「ニャ〜!」
全く持ってあんたはエライ(^O^)/

「マスター、伝統の『札幌記念』はどうしますか?」
「馬場がまともなら、モーリスに乗るモレイラが葉巻ふかしながらでも大楽勝だろうが、台風の影響で、馬場がグッチャグチャになってるそうじゃんか。K君、550キロの重戦車ロジチャリスはどうない?」
「ベストは1800でしょうが、伸び盛りの4歳ですし、モニターでしか見た事はありませんが、そりゃ〜堂々とした馬体してますよ」
「ニャルほどな。力のいる馬場になりゃ〜グワッシ!グワッシと伸びてくるかもな。まあこったらレース一杯買うのは厄だから2万ばかしでご機嫌伺いと行くか」と複勝に張り付けたのだが……….。

「4コーナーを回って先頭ネオリアリズム!2番手マイネルフロスト!外からモーリス!外からモーリス!間ヤマカツエース!レインボーラインも突っ込んで来る!ネオリアリズム粘る!先頭はネオリアリズム!更にモーリス!レインボーラインが2番手に並んで来る!ネオリアリズム先頭でゴールイン!ネオリアリズム逃げ切りました!」
折り合いに問題があるネオリアリズムで見事逃げ切ったルメールJはさすがであるが……マスターが複勝を買ったロジチャリスは終始後方のままブービーでレースが終わってしまった。

「おい!誰ない牛をレースに出したのは?え!推奨してくれたK君よ〜」
「マスター、そんな失礼な事云ったらダメですよ。馬場が合わなかっただけで、この馬の能力の10分の1も発揮出来てないんですから」
「ふ〜ん、じゃあ馬券見せろよ。当然君もロジチャリス買ってんだよな」
「……….いえ。馬券は買わなかったんで」
「K君!マスターに嘘付いたら駄目ですよ。直前に買ってたでしょ」と熊本天草出身の◯原さんがゲロしちゃったから大変だ。

しぶしぶ馬券を財布から出したK君。
「なんない?この2ー15のワイド5千て云うのは?」
「あのですね。モーリスが3着を外す事はないでしょうから、相手は2.3着取り名人福永Jレインボーラインでどうかな〜?と思いまして」
「どうかな?じゃねえよ!人にロジチャリス推奨して、己は全然関係ねえ馬券を買うとはよ〜人してやっちゃ〜いけねえ行為だぜ」
「そうですよ。K君謝るべきです」
「◯原さん!オメーもオメーだ。俺は人の事チクリンコする奴はでぇ〜嫌ぇ〜なんだよ」

「マスター、先週お貸しした4万円ですが、またいずれと云う事で」
「あたしまえだ!無いもん払えるか」
「本日はお疲れでしょう、そこの鰻屋でスタミナでも付けていただいて。もちろんご馳走させていただきますから」と必死に機嫌を取るK君。
「こんな柄の悪ぃ所で飯なんて喰えるか。三ノ宮の1番高い店なら行ってやってもいいけどよ」
(皆勤賞の人間がよく云うよ〜 笑)

それにしてロジチャリス、「馬場ですね。滑ってグリップが利かず空回りしていた」と丸山Jの冷めた発言は……..猫ひろしならブービーでもヤンヤヤンヤの喝采なのだが……….。
トリガミを間に挟んでの5週連続的中なし。
このままではマジカルLAWSONのハッピを着るしか生きる術がない。
マスター!崖っ淵だ(≧∇≦)