北新地競馬交友録

憎めない男

舛添要一前知事の辞職に伴う東京都知事選が本日告示され、新人16人が立候補を届け出た。
元キャスターでジャーナリストの鳥越俊太郎さん、前岩手県知事の増田寛也元総務相、自民党前衆院議員の小池百合子元防衛相の3人を軸とした戦いになるとみられている。
とにかく告示までゴタゴタした今回の都知事選挙。
1番のお騒がせはタレントの石田純一さんだ。
いきなり出たいみたいな話しで、記者会見を行ったのだが、出る条件が「野党統一候補」なんだから「正気か?」と相成った。
結局、薬局、郵便局で出馬を見送る事になったのである。

「内心は、『まったくも~、何だったの!?たくさんの人達にご迷惑をかけて!!』と言いたいところですが、主人なりに真剣に考え決断した思いを受け入れ、そしてそんな夫をこれからも家族で支えて行こうと思います」とのコメントは奥さんの東尾理子さん。
迷惑なんてとんでもハップン!
マスコミは大喜びだったと思う。
石田純一さんの会見を見ていて、「いい加減な事を!馬鹿じゃないか?」とは思わなかった。
奥さんに叱られて小さくなっている石田純一さんを想像すると、どうにも微笑ましい。
トドメは奥さんが。石田さんから「夏バテ?」と聞かれ、「石田純一病」と返したと云うのだから、更に小さくな〜れ!小さくなってアリさんにな〜れ!の状態であったと推察される。
一言で云うならば憎めない男なのである。

「『武蔵野S』2着、『根岸S』4着、『フェブラリーS』6着、『かきつばた記念』4着なんだから、このメンバーに入れば大威張りのはずなのに、単勝13.1倍、複勝2.9ー4.9倍は美味し過ぎる」
『プロキオンS』でタガノトネールを選択、複勝に2万円張り付けたマスター。
屋根は最近ご贔屓のマルコメ事松若Jである。
「第4コーナーから直線へ!内を突いたのはグレープブランデー!残り400を切った!ワンダーコロアール先頭!外からはノボバカラ追って来る!ブライトライン!タガノトネールが追いすがる」
脚抜きのいい馬場と云う事もあり、ペースが早い。
楽に先行出来ると思ったタガノトネールだが、前々に付いて行くのが精一杯で、松若Jが必死で追っているのだが……..。
「マルコメ!」短くマスターが一声。

「大外からニシケンモノノフも突っ込んで来て残り200を通過!ワンダーコロアールを捉えてノボバカラ!内からはキングズガード突っ込んで来る!ノボバカラが抜けた!2番手ニシケンモノノフ!内からキングズガード3番手!ノボバカラゴールイン」
12.2ー10.7.ー11.2ー11.3ー11.8ー12.0ー12.9のラップ。
2ハロン目が早い。
「ゲートは出てくれましたが、ほかが速くてあの位置から。手応えがなくなるのも早くて…」と11着の松若Jレース後のコメント。
良馬場ならまた違った展開になっていたのではないだろうか。
それにしてもノボバカラは強い!

「マスターさん!松若J案外でしたね」
「まあな、今回は仕方ねえんじゃないの。最後は力尽きたが、マルコメ必死に食らいつこうとしてたじゃん。デムーロの馬が半端ない強さを発揮したレース。たまにゃ〜こんな事もあら〜ね」とやたら松若Jに優しいマスター。
普段なら「2万返せ!バッキャロー!」汚い言葉の1つや2つは出てもおかしくないはずなのに………..。
石田純一さんじゃないが、マスターにとって松若Jはどうやら憎めない男らしい。
次走に大いに期待しよう!