北新地競馬交友録

ピンポイント

不適切会計問題や、ウルトラ赤字が表面化した東芝。
生半可なリストラだけじゃ生き残れないと、SONYへの工場売却に続いて、ヘルスケア事業や医療機器部門からも撤退する。
「浅野匠頭じゃないが腹切ったつもりだ!ね!どう? こんないいものが2000円!はい、ダメか!
1500円だ1500円!誰も持ってかない? よーし!1000円!!今日は貧乏人の行列だ!
よーし!500円だ!持ってけどろ棒!」
『男はつらいよ』の寅さん顔負けで売却するしか生き残る術はない。
バット!一つだけ何が何でも手離さない技術がある。
それが『重粒子線がん治療システム』なのだ。

『照射機構部に超電導電磁石を使った世界初の同システムは、360度の任意の角度から重粒子線を病変部に照射できる。従来は一定方向からの照射だったが、多方向から細かく角度調整し重要器官を避けて患部への集中照射が可能になる』そうな。
マスターなら差し詰め「これ以上年寄り増やしてどうすんだ!生きとし生けるもの、自然が定めた寿命と云うもんがある。自然の摂理に逆らうとロクな事あ〜ねえよ」と云うところだろうが……….。
ピンポイント照射でがんをやっつける『重粒子線がん治療システム』恐るべしなのである。

「マスターさん!『弥生賞』 はリオンディーズの複勝ですか?」
「マカヒキとリオンディーズのワイドなんてマスター向きですよ」
◯原さんやK君の発言に大反発。
その理由は皆から、「小学生でも当たる馬券」「よくあれで競馬30年以上やってると云うな〜」「120円をシャカリキになって取りに行く恥知らず」と陰口を叩かれているのを小耳にしているからだ。
「頭来たぜ!3連単を買う。1着2着にリオンディーズとマカヒキをリバース、3着にエアスピネルを固定2点に1万づつ。同じく1着2着にリオンディーズとマカヒキのリバースからアドマイヤエイカン、タイセイサミット、え〜い!オマケだ楽に先行出来る戦国武将エビショーのモーゼスも入れて、各2千円6点張り3万2千かましちゃる!」
とうの昔に封印した3連単で勝負のはずだったが…….。

「もし、武Jのエアスピネルが早め抜け出しで粘って2着になれば悲惨ですよ」K君の脅しに、「う〜ん、う〜ん」と唸って出した結論が、リオンディーズとマカヒキのワイドを保険で追加購入。
前売りで160円付いているのを確認して、仰け反りの4万8千円を投入だ。
締めて8万円の勝負になって、本人は「あ〜あ、何でこんなに買わなきゃいけねえんだ?俺っちの家に金の成る木はねえよ。もしマカヒキが躓いて4着でもなったら誰が責任取ってくれるんない(`_´)ゞ」と小さく呟いている。

ワイドはいいとしても、いくらリオンディーズとマカヒキが強いと云っても2頭どちらかが1.2着を外した時点で馬券がゴミとなる3連単。
「2000m走って、ハナ差、クビ差、0.1差で天国と地獄に泣き別れが競馬よ。こったらもん誰が判るんない?
『2番じゃだめなんですか?』我がJAPANが誇るスーパーコンピュータ『京』を持ってしても正解なんて出やしねえよ。歩く馬は一頭もいねえし、ウサイン・ボルトとキッズが駆けっこしてんじゃねえんだ」心の中でも悲鳴を上げている。
勝負師の風上にも置けないと揶揄されて、いつものスタイルを崩してのピンポイント馬券購入で、どうにも落ち着かない風情なのである( ̄(工) ̄)

「マスターさん!120円ですよ!ほら120円!アハハ〜120円」
両手を叩いて喜ぶ◯原さんに、マスターのヘッドロックが炸裂するお話しは明日です。

皆様、お目汚しのお付き合い、宜しくお願い申し上げます。