北新地競馬交友録

キッズに負けないもん

お正月気分も抜けて、朝のワイドショーが普通に放送されている。
毎年恒例の内容と云えば、お正月を海外で過ごして帰国した人達の空港でのインタビュー。
「楽しかった〜」と頭の悪そうなキッズ。
「どこ行ってたの?」とレポーター。
「どっか南の方の島、海がきれかった〜」
「ハワイでしょ!」と馬鹿親。
なめてんのか!日中、日韓、日朝問題、アベブル崩壊の危機、我が日本が未曾有とも云える国難に直面していると云うのに、悠長にハワイなんか行きやがってと怒るのは、引かれ者の小唄ならぬ、貧乏人の小唄ではあるんだろうが………。

そんな風物詩と同じぐらい流れているのが、お年玉の話しだ。
「いくら貰ったの?」
「3千円」
(それでよし!健全!健全)
「パパとママから2万円、おばあちゃんから3万円」
(貰い過ぎじゃねえの?)
「10万円貰いまちた。オモチャを買いまちゅ」
(こ、こんなガキ、いや、もとえキッズに10万とは……..太っ腹だね~_~;)
非常に不愉快になったマスターだが、「こっちも負けてられっか!」と勝負に出たのが、ターニー事中谷Jがナガラオリオンに騎乗する『大和ステークス』だ。

「◯原さん、『雄太貯金』はいくらあったかな?」
「31万7千円です。『朝日フューチュリティ』のシャドウアプローチと、『師走ステークス』のモズライジンと続けて的中してますからね」
「シャドウアプローチが来なければ、『雄太貯金』がゼロになって、ファンドも解散でした。頑張ってくれましたよ」
「うむ、大晦日に雄太から携帯に電話があったんだけどよ、いい年の瀬になりました!と喜んでたよ。バット!俺には一つ心残りがあんだよ」
「マスターさん何ですか?」
「阪神最終『2015ファイルステークス』のナガラオリオンを買わなかった事よ。紆余曲折はあったが、『雄太貯金』が原資5万から始めて30万オーバーよ。一年の締めくくりとして……」

「最後の直線!タールタンが抜け出した、外からぐいぐいサクラエールが追い込んで来る!さらにその外からはナガラオリオン!タールタン先頭だ!白い馬体が躍動する!」
ほぼ最後方に近い位置から中谷Jのナガラオリオンが脅威の末脚。
6番人気なにするものぞ!で3着を確保して、複勝がニャンと!430円もつくとは………。
「マスター!ナガラオリオンはどうなんですか?3着ならあるんじゃないですか?」
「あると云えばある。だけんじょ、脚質が脚質だけに不発に終わるリスクもあんじゃねえかな。せっかく雄太がシャドウアプローチとモズライジンで増やしてくれたのに、年末どん詰まりのレースで損したらダチカンだろ。金持ち喧嘩せずよ」

競馬友達K君の進言を、金持ちでもなんでもないのにブルって却下したマスター。
後悔先に立たずで、何かといい風が吹いた2014年だったが、画竜点睛を欠く締めくくりとなってしまった。
そのナガラオリオンが出走する。
しかも!全ての条件が好転するとあっては、「年初め!運試しなんてもんじゃねえ、いきなり勝負掛けるぜ」
「マスターさん、勝負掛けるって、お幾ら万円ほど?」と◯原さん。
「鼻垂れ小僧でも年玉ガメって10万も使ってんだ!負けてられっか!俺も一ズク勝負よ」
年端も行かないキッズと張り合うなんていかにもマスターらしいが……….。

皆様、お付き合いありがとうございました。
明日こそ叫びます(; ̄ェ ̄)
宜しくお願い申し上げます!