北新地競馬交友録

酔券 その2

毎週、土曜日深夜のおたのしみはカンテレ『うまんchu』
吉本興業所属の芸人が、あ〜でもない、こ〜でもないと日曜日に行われるレース予想を披露している。
お笑いには全く興味がないマスターだが、この番組は大好き。
司会の浅越ゴエを始め、出演しているお笑い芸人が、とにかく当てようと一生懸命。
皆、競馬が大好きなのがよく判る。

その中でも異彩を放つのが、『武将様』でおなじみミサイルマンの岩部彰。
「斬って斬られて戦国時代! 心臓破りの戦国道! 死に物狂いで駆け抜けようぞ、 いざ、いざ、いざ、参りましょうか! 金色の光の射す方へ!拙者の本命は緑の6枠12番オメガヴェンデッタでござ候」
これを見ないと一週間が終わらないのであるが、特番やスポーツ番組の関係で、年に何度か通常の1時5分よりオンエアが遅れる。

先週の土曜日はニャンと!2時25分にオンエアだ。
店でワインをしこたま頂戴していたが、番組開始までは完全に手持ち無沙汰。
仕方がないからと、缶チューハイを一本、二本………。
番組が終わる頃には更に深い酔いが全身を浸していたそうな。
朝の1R、神戸元町ウインズに間に合うには8時過ぎには起きなくてはいけない。
睡眠は僅か5時間弱で、完全に酔っ払ったままでの出陣となった(≧∇≦)

「ブンブン!ブンブン!ほれ!おめえ達も唱和せんかい。ブンブン!ブンブン」
小倉1Rは9時50分スタート。
マスターが競馬を始めて、最初に知り合った、京都馬主協会会員さんの愛馬ブンブンブラウが驚異の末脚。
スタート、二の脚は今ひとつだったが、縦長の隊列の大外を浩平君が一気に差し切った。
「ブンブン!ブンブン!」
「マスター恥ずかしです。やめてください」
「そんな事たぁ知っちゃいねえよ。こっちとらまだ酔っ払ってんだ」
「…………….」

「ブンブンブラウって、ファルヴラウ産駒ですか?」
「全然関係ねえよ。マレーシアのジャングルの中にある動物監視小屋の名前だ」
「変わった名前ですね。馬主さんも変わった人ですか?」
「いたって真面目大真面目な方よ。昨年から凄い勢いで、飛んでる鳥が焼き鳥になって落ちてくるぐれえの勢いだ。失礼な事云うな」
単勝310円、複勝190円。
酔っ払い馬券、『酔券』まずは一発目が炸裂した!
よっしゃ〜!札幌1R行ってみようか!

申し訳ございません。
明日も続きます。
まだ、1RでございますΣ(゚д゚lll)
お付き合いのほど宜しくお願い致します。